スーパーチューズデーが終了し、インターネット上の選挙関連のコミュニティやグループでは、事前に行われたネットユーザーの間での候補者の人気調査と実際の結果にギャップがあるという意見が見られる。ネットユーザーは若い層に偏っているため、ネットの声と有権者全体の声に相違があるのだろう。特に"変化"を期待していたグループの不満は大きい。それでも今回の選挙では、これまで以上に草の根レベルの意見がネットユーザーの間に広く伝わっており、MTVやABC Newsのように、その声をテレビにも波及させる動きが見られる。次の大統領選ではネット活用者と非活用者の境界線が単純に計算しても35歳に上がる。ネットの情報メディアとしての普及ペースを考えれば、より上の年齢層にも浸透する可能性が高く、ネットと現実の意見の格差は大幅に縮まりそうだ。

選挙とネットという点では、今回の予備選で民主党が海外枠(11票)を設けて、初めてオンラインでの投票を認めているのも見逃せない。有権者登録をすれば、Webサイトと電子メールのやり取りだけで投票できる。手軽であり、また国によっては過去に劣悪な郵便事情によって投票にトラブルが起きていたため、在留米国人の間で歓迎されている。セキュリティへの懸念を払拭し、成功例となればオンライン投票の実現に向けた一歩となりそうだ。