FPGAのデバッグツール - アジレント・テクノロジー
計測器メーカの大手であるアジレント・テクノロジーは「FPGAアナライザ」の展示およびデモンストレーションを行った。
組み込みシステム開発において、設計の柔軟性からFPGAを採用するケースも多い。FPGAは設計者が自由に内部ロジックを設計できる反面、内部に組み込まれたロジックの動作を検証することが困難になってしまうという問題がある。設計したシステムの問題を特定するためには、FPGAの内部回路の動作を検証する必要にせまられる場合も多く、この際にデバッグか困難になってしまう。FPGA内部の動作を計測する手法はいくつかあるが、FPGAの内部のリソースを多く消費してしまうことや、動作中の信号計測が困難である、デバッグポイント変更のたびに再コンパイルの時間がかかるなどの問題があった。
こうした問題点を解決するデバッグツールを提案していたのが、アジレント・テクノロジーのブースだ。同社が提案するのは、動作中のFPGAの内部信号を計測することができるFPGAアナライザである。FPGA内部に小型のデバック用トレースコアを埋め込み、そのコアがもつマルチプレクサで計測したい信号を切り替えて任意の信号を計測することができる。信号の切り替えは、JTAG経由でロジックアナライザから直接行うことができる。
FPGAアナライザは、ロジックアナライザ、FPGAダイナミックプローブ、 17チャネルの汎用フライングリードセットで構成されている。FPGAダイナミックプローブに関しては、Xilinx製品用とAltera製品用がそれぞれ用意されている。
FPGAアナライザを使えば、FPGAの内部信号を少ないリソースの消費で、動作中に計測することができるうえに、デバッグポイントを変更するたびに再コンパイルが必要になることもないというメリットがある。