今年9月に北京で開かれたインターネットに関するフォーラム「2007年度中国インターネット大会」。中国で情報通信政策を担当する信息産業部 電信管理局副局長 韓夏氏は席上、「消費家電分野でのアナログからデジタルへの転換は終わったが、通信分野ではインターネットへの転換が進んでおり、産業構造の変化が起こりつつある。これに伴い、家庭においてオンラインショッピングが普及する"ネット消費時代"の幕が切って落とされようとしている」と述べた。
中国では目下、ネットワークとユーザーの規模がともに急速な拡大傾向にあり、ネットインフラの整備も盛んだ。統計によると、中国国内のネットユーザーはすでに1億 6,200万人に達しており、ブロードバンドユーザー数も1億 2,200万人に達している。
インターネット企業の経営状況も良好で、企業の利益体質が改善しつつある。今年上半期の状況から見ると、業界全体が活気づいているが、とくにネット広告、オンラインゲーム、電子商取引やモバイル付加価値サービスが、中国インターネット市場の主な収入源となっている。
インターネット経済の規模拡大に歩調を合わせ、通信大手の経営戦略にも大きな変化が現れ始めている。過去数年、国内の大手通信企業は、インターネットと密接に結び付くようになり、資金力やネットワーク保有者としての優位性、人材面での優位性などを背景に、インターネット関連事業を発展させてきた。中国通信最大手の中国電信集団(チャイナテレコム)はブロードバンド接続サービスを大々的に展開、中国電信集団に次ぐ中国第2位の固定通信企業である中国網絡通信集団(チャイナネットコム)も、ブロードバンド時代のビジネスプラットフォームをパッケージでユーザーに提供する方向へと経営戦略の舵を切った。
インターネットが暮らしやビジネスと不可分のものになりつつあるなか、オンラインショッピングなど、中国の家庭におけるネットワーク消費はどのような状況になっているのかを調べてみた。