リアルも絡めたゲーム作りがポイント
潮干狩りに続いて、今年は新しく「ネットで地引き網」が登場し、こちらも混雑時間帯にはサーバが重くなり、網が引けなくなるほどの盛況ぶりだという。ユーザーをつなぎ止め、飽きさせないコンテンツ作りの秘訣はどこにあるのだろう。
――キャラクターやゲーム性はどなたが構成しているのですか?
久恒氏 僕らがテキトーに考えてます(笑)
田平氏 (潮干狩りの)貝一つひとつにプロフィールを考えて命を吹き込むんですけど、もう深夜まで議論を繰り広げてます。
「ネットで潮干狩り」では、黄金の貝を奪った悪の"毒海鮮ドン"が……(以下略)という壮大なストーリーが展開、ユーザーが貝を集めるうちにキャラクターのストーリーができあがってくる。ゆるい世界観だが、それは決して手抜きだからではない。また「ネットで地引き網」では、集めた魚を入れておく自分の水槽がブログパーツになったり、集める魚の組み合わせで"役"があがると高得点を得られるなど、プラスアルファの楽しみ方ができる。面白い! と思ったところの一歩先にもう一つ何かが用意してある、そこがまたオイシイ。
さらに、ランキング上位者にはリアルでカニや鯛などがプレゼントされる。これは実際にゲームをしている子供よりも、その親に喜ばれる企画だ。
久恒氏 子供が一人でやっているゲームだと、中に閉じこもって終わってしまい、親が入り込む余地は無い。けれども、子供がミニゲームで実際に賞品のカニを獲ったとしたら、「カニを獲ったよ」って親にあげる、というコミュニケーションが生まれますよね。家族で楽しめるわけで、そのへんも少し狙ってます。
ユーザーにファミリー層が多いのは、このあたりも影響があるのだろう。一般のオンラインゲームユーザーから外れる層を、うまく取り込んでいる格好になる。また、Webだけで完結させず、現実に繋がるところまで含めてひとつの企画を作ることで、積極的にユーザーを巻き込んでいる。