当社では「Storage Service Management(ストレージサービス管理)」というアプローチから、ユーザー企業のストレージをサービス化していくためのベストプラクティスの方法論をまとめている。ストレージ管理部門があたかも事業部のように機能することを目指しており、4つのステップで構成される。
最初のステップは、自社のストレージ環境をエンド・ツー・エンドで把握することだ。エンド・ツー・エンドとは、ホスト、ファブリック、ストレージアレイ、仮想化されたストレージやサーバなどをすべて含み、かつこれら要素間の相互関係などの可視化まで含む。このステップでは、ストレージ環境の最適化が大きな目標となる。
2番目のステップは、ストレージの利用率を向上させていくことだ。現状の利用状況の中から無駄を見つけ出し、使えるはずの容量を未使用のまま放置していないかを丹念に調査していく。
実際のユーザー企業の例では、ここまでの2ステップを実行することで、ストレージの利用率が70 - 80%に向上し、ストレージコストが最大で20%程度削減できたという例もある。
3番目のステップは、運用環境を改善し、モニタリング、変更管理、プロビジョニング、プロセスの自動化、といった技術を導入することで運用効率の改善を図ることだ。
最後のステップでは、ストレージが「サービス」として提供される。そのためには、ここまでの要素をビジネスプロセスに統合していく必要がある。ビジネス視点でのレポーティングや、ユーザー部門に対するストレージコストのチャージバックといった機能も実現される。ビジネスと関連付けた形でのストレージのレポートが作成でき、提供されているストレージサービスのサービスレベルの判断も可能になる。
これら4つのステップを実行していく上で、CommandCentral 5.0が大きな役割を果たす。現状競合他社でこうした包括的な製品ポートフォリオを整備しているところはなく、もっとも先進的な環境だと自負している。