マイクロソフトが考える、こうした新しいユーザ体験を構築するための強力な道具として提供されるのが、「Microsoft Expression Studio」だ。

Microsoft Expression Studioは、以下のようなツールを全て同梱したもの。

  • Expression Blend - ベクタグラフィックス編集、キーフレームを用いたタイムラインアニメーションの作成などが行える。あらゆる意味でExpressionの中心的なツール。

  • Expression Design - デザイン作業に特化したツール。ベクタグラフィックスの編集機能に長け、Photoshopなどの外部ツール向けにファイルを変換することも可能。

  • Expression Web - HTML/ASP.NETページのデザインを行えるツール。WYSIWIGにページを編集できるのはもちろんのこと、.NETフレームワークによるサーバサイドテクノロジー「ASP.NET」をサポートしているのが強み。

  • Expression Media - 静止画や動画などのデジタルコンテンツを効率よく管理するためのツール。

  • Visual Studio Standard Edition - Expression Studioの一部という扱いではないものの、購入、もしくはアップグレードすると同時に入手できる。事実上同梱されているという扱い。

Expression Studioの発売日は7月13日と発表された。

気になる価格の方であるが、通常版:78,540円、アップグレード版:45,990円、アカデミック版:15,540円となっている。注目すべきは、アップグレード版の、アップグレード対象にVisual Studio 2005 Express Editionが含まれるという点。Express EditionはWebで無償提供されている。ということは……

Expression Studioに含まれるパッケージとその価格

残念なことに、今回のバージョンではSilverlightを正式にサポートしたツールはない。現在のところExpression Studioは、WPFアプリケーションのUIを作成するためのツールと考えていいだろう。

Silverlightに正式対応したバージョンが登場した暁には、今回のバージョンのExpression Studioにも何らかの形(サービスパックなど?)で機能が追加される可能性もある。 一刻も早いSilverlightへの対応が待ち望まれるところだ。