カリフォルニアの彼は、最近、冷たい。メルボルンの建築家に乗り換えようかと思ったけど、ハグから先になかなか進まない。もっと楽しいことしたいのにぃ……と思っていたら、昨夜のパーティーで出会ったアムスの実業家からデートの誘いのメッセージが届いた――3D空間Second Lifeには、こんな恋の駆け引きを楽しむ遊び方もある。
Second Lifeにたまたま足を踏み入れ、居残るユーザの中には、程度の差こそあれ恋愛ゲームがメインになっている人が少なからずいると筆者はみている。Second Lifeでも、起業したり理想の家を持つのは時間もお金も労力も使う。でも、恋のゲームなら、ずっと手軽に参加できる。筆者はSecond Lifeのアバタも実生活も女なので、男子アバタ間でどんな会話がなされているのか知る機会がないのだが、親しくなった女子アバタたちと彼氏の話をすると、待ってましたとばかりに限りなく話が続いていく。
実際、Second Lifeには恋愛関係を促すしかけがある。そのひとつが、Second Life的「結婚」制度だ。1週間ほど前に「結婚」した友達にどんなものか聞いてみたら、結婚した気分は悪くないらしいのだが、結婚してはじめてトラブルをかかえている彼氏だったことが発覚。あしたにでも離婚するというメッセージが返ってきた。何とも気が早いが、これもSecond Life流なのかもしれない。
男女の恋愛ばかりではない。数千のアバタが会員登録をしているゲイのコミュニティもあるし、「現実での男性との関係に疲れたのでSecond Lifeではレズビアンでいさせてください」、そう自己紹介しているアバタもいる。心は自由だ。
報道によると、夫やボーイフレンドがSecond Lifeで誰かと不倫しているのを目撃した"実世界の"妻やガールフレンドが、現実のお金を使ってバーチャル探偵を雇うことまであるのだという(BBC 2005年4月11日報道)