続いて、Ciscoの実装だ。
UCS Director(最新版はVersion 4.1)では、利用者が仮想マシンを作成する際に、利用したいネットワークセグメントを管理者があらかじめ指定した範囲から選択できる。さらに、L2セグメンテーションを利用者に実施させることも可能だ。
この処理では、UCS Directorアプリケーションコンテナと呼ばれる機能によりあらかじめL2セグメンテーションを行ってプールしておき、そこからVLANが自動的に払い出されてネットワークが作成される。
また、仮想マシンの作成と同時にネットワーク接続も設定できる。外部の物理ネットワークとの境界にCisco VSG(Virtual Security Gateway)/Cisco ASAを配置することにより、セキュリティポリシーを適用できる。さらに、Cisco Nexus 1000Vと連携することで、より高度なネットワーク機能も提供可能だ。
今後、CiscoではDFA(Dynamic Fabric Automation)やACI(Application Centric Infrastructure)といった新しいネットワークの仕組みを準備しており、Fabricの充実を図りながら、アプリケーションの特性にマッチしたネットワークソリューションを提供する予定になっている。
今後、UCS Directorはこれらの次期ソリューションと連携し、VLANベース以外の方法で動的なネットワーク作成や詳細なネットワークポリシーの作成を可能にする予定だ。