ディスプレイは、サイズが16インチ、解像度はWQXGA(2,560×1,600ドット)となっている。アスペクト比は16:10で、一般的なノートPCの16:9に比べて縦に少し表示領域が広く、そのぶん表示できる情報量も多い。
デザインや写真編集などでは、この少しの差が作業効率につながる。例えば縦長の文書なら見開きで表示すれば見やすくなるし、Webページならスクロールしなくてもより多くの情報を表示できる。写真もプレビューをより大きく表示できるため、拡大・縮小をしなくてもディテールを確認しやすい。動画編集でも、タイムラインが見やすくなるため作業効率はアップする。
実際に写真の現像や加工、Webページや文書のデザインなどに使ってみたが、パネルやパレットなどを表示した状態でも十分な作業領域を確保でき、業務を快適に進めることができた。
その際に、もう1つ使いやすく感じたのが、ディスプレイの色域の広さだ。本製品の液晶パネルはPCの標準的な色域であるsRGB比で100%を実現しており、コンピューター向けコンテンツの色をほぼ正確に表示することができる。ノートPCの内蔵ディスプレイではsRGB比70~80%くらいのことも珍しくなく、鮮やかな色が本来よりくすんで見えることも多い。そのため厳密に色味を確認するには、広色域の外付けディスプレイで表示する必要があったが、本製品なら内蔵ディスプレイだけで完結する場面が多く、そのぶん手間や工程を省くことができた。
このほか普段使いで便利に感じたのが、より広い明暗差を再現できるHDR技術「Dolby Vision」や立体音響技術の「Doby Atomos」のサポート。動画配信サービスなどの対応コンテンツを、より臨場感あふれる映像とサウンドで楽しむことが可能だ。また、リフレッシュレートが一般的な60Hzよりも高い90Hzに対応しており、カーソルの動きやページスクロールが見やすいのも地味に使いやすく感じた。
キーボードはキーピッチが約19mm、キーストロークが約1.2mmで、しっかりとしたクリック感があってタイピングしやすく感じた。また、バックライトが内蔵されており暗所でもキーを視認しやすいため、プレゼン中の会議室などの暗い場所でも入力に支障はない。さらにテンキーが標準搭載されており、数字の入力がしやすいのも魅力的なポイントだ。
タッチパッドは約154×100mmと大型で、細かい操作やスクロールなどがしやすい。パッドの面積に余裕があるため、3本以上の指を使ったマルチタッチジェスチャーも快適だった。