本来、m-Book K700SN-M2SH2はゲーミング向けではないのだが、MX250というGPUを載せている。ならばゲーム用としてはどうだろうか?
そこで定番の「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」、すなわちPUBGのフレームレートを計測してみた。先程の「3DMark」の結果、特にFire Strikeのスコアの低さから、最高画質では厳しいことは十分予想できるので、一番下の"最も低い"設定にして計測する。解像度は1280×720と1,920×1,080ドットの2通りとした。テストはトレーニングモードで実施。車に乗り、島の東側を半周して駐車場に戻ってくるコースを通った時のフレームレートを「CapFrameX」で計測した。
画質を一番下に下げてもフルHD時で平均60fpsを下回る。動けないという程ではないが、勝負に出るにはつらいフレームレートだ。だが解像度を1,280×720ドットに落とせば、画面は粗くなるが平均80fpsを超える。本機の液晶はリフレッシュレート60Hzなのだから、これ以上出ても意味がない。PUBGを遊ぶなら最低画質で解像度を下げれば、十分快適に遊べそうだ。
もうひとつ同系のゲームとして「Rainbow Six Siege」(R6S)も試してみた。画質は"最低"とし、内蔵ベンチマーク機能を利用して計測した。解像度設定はPUBGと同じだ。
PUBGよりもR6Sのほうが描画が軽いため、フルHDでも平均73fpsと、プレイには十分なフレームレート。ただ時々フレームレートが40fps台に落ち込むので、60fps張り付きを狙うのであれば、1,280×720ドットに落とすことをオススメしたい。
発熱はどうか?
最後にCPUの発熱周りをチェックする。前述の「Premiere Pro CC」でH.265のエンコードを約10分間実行させた際のCPUパッケージ温度と、物理コア#0のクロック推移を「HWiNFO」で追跡した。
処理を開始して、すぐクロックは3GHz程度になり、さらに1分程度で2.7GHz~3.2GHzに落ちる。3分を経過するあたりで2.7GHzを示す頻度が増えるという感じだ。その間のCPU温度は85~90℃とかなり高くなり、サーマルスロットリングがかかる。ただこの手の薄型ノートではごく一般的な挙動&温度といえる。サーマルスロットリングのフラグ(IA:Thermal Throttoling)は立っても、危険域であるフラグ(IA: Critical Temperature)は立たないため、CPU温度調整の範囲をギリギリまで使ってパフォーマンスを稼ぐように設計されている、と解釈するのが適切だ。
まとめ:ゲームにも使えるが本命は実務&クリエイティブ系
以上で「m-Book K700SN-M2SH2」のレビューは終了だ。6コア12スレッドCPUのノートPCなんてぜいたく、という人もいるかもしれないが、ちょっと写真や動画を編集したいというとき、ストレスなく処理できるパフォーマンスであることが確認できた。
PCゲーム用途にも使えるが、もう少し予算を追加すれば、もっとパワーのあるGPU(GTX 1650など)を搭載した製品が射程に入ってくるので、ゲーム狙いというよりは実務やクリエイティブ系にウエイトを置いた人のための製品といえる。細かいスペックを見れば低価格なりの部分はあるものの、特に大きな欠点のないバランス感が秀逸な製品といえるだろう。
※ここで紹介した各パーツは、今回試用した機種のものです。出荷時にメーカー、型番などが変わる可能性もあります。ご了承ください。
標準スペック
メーカー | マウスコンピューター |
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型番 | m-Book K700SN-M2SH2 |
ディスプレイ | 15.6型フルHDノングレアIPSパネル液晶(1,920×1,080) |
CPU | Intel Core i7-9750H |
メモリ | 16GB PC4-19200 DDR4 SODIMM |
M.2 SSD | 256GB(NVMe対応) |
HDD | 1TB |
グラフィックス | GeForce MX250/ Intel UHD グラフィックス 630 |
OS | Windows 10 Home 64ビット |
LAN | ギガビット(10/100/1000)LAN、 IEEE802.11 ac/a/b/g/n(最大433Mbps)無線LAN |
インタフェース | USB 3.1×2(Type-A/右側面×1、Type-C/右側面×1)、 USB 3.0×1(左側面×1)、USB 2.0×1(左側面×1) |
サイズ | W361×D258×H24.9mm(折り畳み時/突起部含まず) |
重量 | 約2.1kg |
バッテリー駆動時間 | 約7.4時間 |
価格 | 129,800円(税別)~ |
上記スペックは、あくまで構成の一例だ。BTOを駆使して、ぜひ自分好みの一台を作ってみてほしい。
価格・構成については、2019/10/17(記事作成日)現在の情報です。最新情報についてはマウスコンピューターのサイトにてご確認ください。
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