古いWindowsのサポート期間が次々と終了する中、いよいよWindows 10環境に移行する企業も増えている。
今回はこうした環境移行を念頭に、SOHOなどでのビジネスユースをターゲットにしており、低価格ながら充実した性能を誇る、パソコン工房の「iiyama PC」ビジネス向けモデル「SOLUTION-M0B6-i3-UH」を紹介する。
オフィスにも個人ユースでも使いやすいサイズ感
昨今、企業などを中心に、OSのサポートが終了したWindows Vista~8.1までを搭載するWindows PCから、最新のWindows 10搭載PCへの移行が進んでいる。
こうした潮流に合わせるように、基本性能がしっかりしていながら安価なWindows 10搭載PCのラインナップが充実してきた。今回紹介する「SOLUTION-M0B6-i3-UH」も、こうしたトレンドを踏まえたビジネス向けのBTOパソコンだ。
「SOLUTION-M0B6-i3-UH」は、いわゆるミニタワー型のケースを採用したデスクトップPCだ。最近は省スペースなノートPCが人気だが、基本的にノートPCで納得のパフォーマンス性能を得ようとすると、高価になりがちで、安価なものは性能面でかなりの妥協を要するものが多い。
またノートPCは拡張性が低く、例えばストレージを拡張する場合は基本的にドライブの交換か外付けドライブが必要。また、拡張カード類もほとんど利用できない。
しかしデスクトップPCであれば、ディスプレイを内蔵していないことや、パーツ類が安価なこともあり、全体のコストパフォーマンスでノートPCを大きく上回る。
また拡張性も高く、余裕のあるドライブベイを利用して内蔵ドライブを増やせるし、グラフィックスカードなども利用できる。
そして巨大なケースのフルタワー型に対して、主に高さ方向で70%程度のサイズに抑えられるミニタワー型は、机の上においてもあまり圧迫感がなく、オフィスはもちろん、個人ユースにもちょうどいいサイズ感なのだ。
基本性能はしっかり確保
それでは「SOLUTION-M0B6-i3-UH」の装備面を見ていこう。CPUには、第8世代(Coffee Lake)のCore i3プロセッサー「Core i3-8100」を採用している。
Core i3はCore iシリーズの中ではメインストリーム向けであり、キャッシュメモリの容量やコア数/スレッド数などが上位(i5~i9)モデルと比べて控えめなものの、Celeronなどと比べると高い処理性能を低価格で提供してくれる。
Core i3-8100ではコア数が4コアに増えており、クロック周波数も3.6GHzと高速なため、日常的な処理であれば快適に動作するだろう。
チップセットにはビジネスPC向けの「Intel B360 Express」を搭載。GPUはCPU内蔵タイプで、4K出力にも対応した「Intel UHD グラフィックス 630」を備えている。ゲームなどが求める3D性能は期待できないが、4Kディスプレイへの表示や4K動画再生などは問題なくこなせる。どうしても3D性能が必要な場合は拡張カードを使えばいいだろう。
メモリは標準でDDR4 SDRAMを4GB搭載。メモリスロットは2基あるが、BTOでは4GB×2枚で8GBまで拡張できる(スペック上の上限は16GB×2=32GB)。ストレージには1TBのHDDを搭載している。なお、光学ドライブは搭載していない。
チップセットのB360には、セキュリティ機能として「Intel PTT」にも対応。FeliCaチップ搭載カードや指紋認証などで個人認証する際に、安全に情報を格納できる機能で、個人認証を重視したい場合にもうれしい。
インタフェースは、フロントにUSB 3.0×2、ヘッドフォン、マイク。リアにはUSB 2.0×2、USB 3.1(Type-A)×4、DVI、DisplayPort、ギガビットEthernet、マウス/キーボード、マイク、サウンド(L、R各1)と、きわめてシンプル。残念ながらThunderboltポートや無線LAN、Bluetoothは内蔵していない。欲をいえばHDMIポートがあれば、さらに良かった。
そして、キーボードやマウスもセットで、すぐに使える状態なのに49,980円(税別)からと低価格なことは最大の魅力だろう。