このモデルはマウスコンピューターのゲーミングブランドであるG-Tuneの中でも、フラッグシップモデルとなる「MASTERPIECE」シリーズの最上位機種だ。つまり、累々たる猛者をラインナップしているブランドの王者といえる製品で、現状で最大級のパフォーマンスをもたらしてくれる。
まず目が行くのが外観だ。見るからにハイパフォーマンスを予感させる品格のあるフロントフェイスは、シンプルな中にもアクセントが効いたデザインが特長。フルタワーの迫力と相まって、存在感は抜群だ。
ケース内部は実に広々としており、拡張性の高さはもちろんだが、底面にあるエアダクトや電源ユニットの配置から、エアフローがとてもいいことがすぐにわかる。大きな特長として、ストレージボックスを持たないことがあるが、HDDを正面に向かって右側面に設置することで、これを実現している。追加のSSDなども側面に取り付けることが可能なので、ストレージをスマートに拡張できるのがうれしい。この仕様なら、将来、水冷化やグラフィックスカードの2枚挿しを行う場合でも、スペース不足に悩むことはないだろう。
CPUは、Intel Core i9-9900Kと、同じ「Coffee Lake」世代のIntel Core i7-8700の2種をラインナップ。
Intel Core i9-9900Kは、8コアとハイパースレッディングテクノロジーによる、16スレッドでの演算処理を可能に。L3キャッシュは16MBで、ベースクロックは3.6GHz、ブースト時には5.0GHzまでクロックアップする。また、Intel Core i7-8700は、6コア、12スレッドで、L3キャッシュは12MB、ベースクロック3.2GHz、ブーストクロック4.6GHzというスペックだ。
つまり、クロック数こそ似通ってはいるが、コア数とそれに伴うL3キャッシュの違いが際立ち、実際の稼働時にもこの差がそのままパフォーマンスに現れる。Intel Core i9-9900Kが、現時点でコンシューマ向けCPUの最上位モデルとなっているのもうなずける仕様だ。
GPUにはNVIDIA GeForce RTX 2080 Tiが採用されている。こちらも衝撃の登場以降、かなりメディアでも取り上げられているので、その脅威のパフォーマンスはみなさんもご存じかと思う。
従来のGTX 10シリーズと比較して基本性能が大きく向上していることはもちろんだが、特に注目したいのはリアルタイムレイトレーシング(光と影をよりリアルに表現できる技術)に対応したこと。まだ対応するゲームは出ていないが、今後はこのテクノロジーを作中に生かしたタイトルが、次々とリリースされるはずなので、これは大変楽しみだ。
そのほか、チップセットはIntel Z390、ストレージはM.2 PCIe NVMe SSDが512GBと3TB HDDのデュアルドライブ構成、メモリはPC4-21300 32GB(デュアルチャネル)等々、隙がまったくないスペックとなっている。