PCを構成する各パーツの次世代アーキテクチャが出そろった感があるが、今回紹介するマシンは、まさにその最高峰を組み合わせた最新モデルになる。特にCPUではIntel Core i9シリーズ、GPUではNVIDIA GeForce RTXシリーズが注目されており、早く試したくてうずうずしているユーザーも多いだろう。この両者の中でも最上位グレードを搭載している製品に触れる機会があったので、紹介したいと思う。
もう“性能のせい”には出来なくなる
オンライン対戦のPCゲームの場合、周囲のライバルが皆等しく同じ環境ということはあり得ない。あのライバルは自分よりもハイスペックのマシンを使っているかもしれないし、さっき倒したあいつは自分よりもはるかに劣るマシンで、互角の勝負を挑んできたのかもしれない。コンシューマ機であれば、サーバに接続している機器は同一なので、スペックの差は出ず、スキルだけを競い合うことができるが、そうはいかないのがPCゲームの世界なのだ。
例えば、ネットワーク環境が同じと仮定すれば(これも同じということは絶対にないが)、ハイスペックマシンとロースペックマシンでは差があるのは当然で、索敵にしろ、撃ち合いにしろ、どこかで違いが出てしまうのがこの世界なのだ。
もちろん、スペックだけを理由に優劣が決まるわけではなく、少し触れたようにネットワーク環境や、当然、個人のスキルも大きく関わるのはいうまでもない。十分な環境と練習時間にもかかわらず、それでも負けるとしたら、マシンの差を疑うのは当然だろう。
ゲームメーカーの開発力とPC関連メーカーの技術革新は、ほぼ同じスピードで進化していくので、現在の人気タイトルが十分動くスペックであっても、今後出てくるさまざまなテクノロジーに対応するタイトルが、すべて動くとは限らない。PCゲームで競い合うeスポーツでは、特にこの傾向が強く、PCのパフォーマンスには常に気を配らなければならない。
では、ゲーマーとしてはどうするか。時代の変遷に合わせてPCもグレードアップさせていくのがベスト。そのひとつのきっかけが、先ほど触れた「違いを感じる」ときという訳だ。実際にはグラフィックスカードやCPUといったパーツ単位で、適切なタイミングでアップグレードさせれば、ある程度は追従できるだろう。しかし時代が大きく変化するときには、マシンごと入れ替えるのが、実は一番ストレスがなく、安定した結果が得られるのだ。
今回紹介するのは、マウスコンピューターから新発売された、Intel Core i9-9900KとNVIDIA GeForce RTX 2080 Tiという最高峰のスペックを持つ製品「MASTERPIECE i1640シリーズ」だ。両者とも2019年以降に主流となると予想される最新アーキテクチャで作られた、まさに時代を分ける最新モデル。単純に性能だけでもトップにふさわしい実力を発揮してくれるが、同時に新しいテクノロジーにも対応している点が特徴だ。では、気になる中身を見ていこう。