デスクトップCPU搭載ノートPCとしては納得のサイズ&重量感
「m-Book P シリーズ」のサイズはW375×D257×H31.5~35.3mm、重量は約2.6kg。ノートPCとしては重量級だが、デスクトップPC用CPUを搭載していることを考えると、十分納得できるサイズ感、重量感だ。常にバックパックなどに入れて持ち歩くのは少々厳しいが、オフィスや自宅内で部屋を移動する程度なら、まったく苦にならない。デスクトップPC一式を移動させることを考えれば天国のようなものだ。
本体天面。おなじみのチーズをあしらったロゴはこの天面に配置されている。天面全体にはヘアライン加工が施されており、手脂や傷が目立たないよう配慮されている |
本体底面。比較的フラットな形状だが、デスクトップPC用CPU、外部グラフィックス、M.2形状のSSDを効率的に冷却するために、5カ所に通気口が設けられている。バッテリーは取り外し可能なので、経年劣化してもバッテリーのみを交換できる |
本体前面。左側にはステータスLEDとマルチカードリーダーが備えられている。側面をのぞき込まなくてもSDカードを出し入れできるのは便利だ |
本体背面。質実剛健なヒンジでディスプレイは固定されているので、開け閉めを繰り返してもへたりは少なそうだ |
豊富なインタフェースを左右にバランスよく配置
「m-Book P シリーズ」には、USB 3.0端子(Type-A)×3、USB 2.0端子(Type-A)×1、HDMI端子、VGA端子、ネットワーク(LAN)端子とインタフェースが豊富に用意されている。これだけの端子を装備していれば、一般的な用途であればUSBハブなどは必要ない。
実用性を重視したテンキー付きキーボードとタッチパッド
キーボードは103キーの日本語キーボード。キーピッチは約18.8mm、キーストロークは約1.4mm確保されている。テンキーも用意されているので、表計算ソフトでたくさんの数字を入力する用途にも便利に活用できる。
注意したいのがカーソルキー。形状やサイズがほかのキーと同じなので、手探りで操作しづらい。慣れの問題もあるがユーザー側で目立たせる工夫が必要かもしれない。
キーの数は103キー。少し幅が狭められているがテンキーも用意されている |
キーピッチは約18.8mm、キーストロークは約1.4mm。筆者は手の長さが約20cmと大きめだが、自然にホームポジションに指を構えられる。長時間の文字入力も快適にこなせるキーボードだ |
タッチパッドは物理ボタンが分離している。最近のノートPCは、デザイン性を重視してタッチパッド全体が沈み込むダイビングボード構造を採用している製品が多いが、物理ボタンが分離しているほうが操作性はいい |
「m-Book P シリーズ」のタッチパッドは「高精度タッチパッド」に対応しており、Windows 10に搭載されたすべてのジェスチャーを利用可能だ |
実用上、十分な解像度と色域のディスプレイ
「m-Book P シリーズ」が搭載するディスプレイは、15.6型フルHDノングレア(1920×1080ドット、LEDバックライト)。画面解像度は141ppiとなる。ノートPC用ディスプレイとしては標準的な解像度だ。
この内蔵フルHDディスプレイの色域を、カラーキャリブレーション機器「i1 Display Pro」で計測し、色度図作成ソフト「ColorAC」でsRGB比を算出したところ、65.9%という結果が出た。
一般的な用途であれば実用上十分な色域だが、RAW写真の現像などの映像、画像系のクリエイティブワークに使用するのであれば、「m-Book P シリーズ」購入時に選択可能なiiyama、EIZOブランドのディスプレイをセットで導入することをオススメする。デュアルディスプレイ環境を構築すれば作業効率が向上するし、正確な色はセカンドディスプレイ側で確認可能だ。