内蔵グラフィックスを用いた標準構成の性能を確認
それでは、Core i7-7700の内蔵グラフィックス「Intel HD Graphics 630」(以降、HDG 630)と、グラフィックスカード「NVIDIA GeForce GTX 1060」(以降、GTX 1060)を比較しながらベンチマークテストを行っていきたい。
まず初めに、グラフィックスカードを接続しない状態でのWindows エクスペリエンス インデックス スコアを見ておこう。Windows 10ではエクスペリエンス インデックス スコアは標準機能ではなくなったが、コマンドラインや外部ツールを用いることで計測が可能。ただし、ゲーム用グラフィックスの値は計測されなくなったので、この項目は無視してほしい。今回は「ExperienceIndexOK 1.18」を利用した。
最新のCore i7を搭載しているだけのことはあり、プロセッサとメモリのスコアは"8.5"と非常に優秀だ。また内蔵グラフィックスながらも、グラフィックスのスコアも"6.7"と検討している。ストレージはHDDなので、プライマリディスクは"5.9"と普通だ。
Futuremarkのベンチマークで見るゲーミングスコアの向上
それでは、ベンチマークスコアの比較に移ろう。Futuremarkの定番ベンチマークソフト「PCMark 8」のHome acceleratedのスコアでは、内蔵GPUと外付けGPUを比べると、総合スコアで800ほどの差が表れる。しかし細かい点を見比べると、その差はほとんどが"Casual Gaming"項目の差であることが分かる。インターネットやメールのような日常的な作業であれば、体感速度はほとんど変わらないが、やはり3Dゲームにおいてその差が表れそうだ。
HDG 630(内蔵グラフィックス)による「PCMark 8」Home acceleratedのベンチマーク結果 |
GTX 1060(グラフィックスカード)による「PCMark 8」Home acceleratedのベンチマーク結果 |
「3DMark」の3Dゲーム向けのベンチマーク、「Fire Strike」と「Time Spy」ではその差がはっきりと表れる。スコアの差は10倍にもなり、HDG 630ではまともに動作させることができないが、GTX 1060では見た目にもはっきりとスムーズだ。
3Dゲームのベンチマークテストを試す
次に3Dゲームのベンチマークテストを動かしてみよう。動作が軽めの「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト Ver.1.4k」は、最高品質に設定して計測を行った。こちらのタイトルではHDG 630も健闘を見せており、1920×1080ドットで"快適"、1280×720ドットでは"すごく快適"の評価を得ることができた。内蔵グラフィックスでも、軽めの3Dゲームであれば楽しむことができそうだ。一方GTX 1060は余裕がありすぎるのか、スコアが頭打ち状態になっている。
次に、「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク」を、DirectX 11、最高品質に設定して計測。HDG 630は1920×1080ドットで"設定変更が必要"、1280×720ドットで"普通"という結果となった。設定を下げればもう少し快適に動かせそうだが、それでも実際ゲームを遊ぶとなると確実に重さを感じるだろう。GTX 1060は余裕で、どちらの解像度でも"非常に快適"評価を得ることができる。さらに解像度を上げることも可能だろう。
DirectX 12に対応した最新のアクションゲーム「Rise of the Tomb Raider」は、DirectX 12を有効、規定プロファイルを"中"に設定してベンチマークを行った。HDG 630では1920×1080ドットで"8.39"、1280×720ドットでも"14.31"と、ゲームが楽しめる状態とはいえない。最新ゲームタイトルはさすがに内蔵グラフィックスでは厳しいようだ。GTX 1060は1920×1080ドットで"109.77"、1280×720ドットでは"162.50"と余裕をもって動作が可能。グラフィックス設定をさらに上げても大丈夫そうだ。
近年話題となっているVRへの対応は?
最後に、一昨年ごろから話題を集め続けているVR(ヴァーチャル・リアリティ)への対応状況を「SteamVR Performance Test」から見てみよう。そもそもSteamの標準VRシステム「HTC Vive」の推奨環境が「NVIDIA GeForce GTX 1060、AMD Radeon RX 480、または同等クラスのGPU以上」なので、当然といえば当然だが、HDG 630では"VR 使用不可"。GTX 1060はしっかりと"VR レディ"だ。最新のVRを体験したい人は、グラフィックスカードの増設は必須といえる。
高い性能が魅力の「STYLE-R027-i7-HN」、ただしゲームを遊ぶならグラフィックスカードは欲しい
"KabyLake-S"のCore i7を搭載した「STYLE-R027-i7-HN」は、その高い動作クロックも相まって高い処理能力を秘めている。また、内蔵グラフィックスにも磨きがかけられており、ビジネスでもプライベートでも大半の作業を快適にこなすことが可能だ。さらに、4K出力だけでなく4K動画の動作にも対応したのはうれしいところ。
ただし、3Dゲームだけはまだまだハードルが高い。CPU内蔵グラフィックスも、数年前のミドルレンジ以下の性能には達しているはずなのだが、GPUの性能向上は目覚ましく、最新モデルとは歴然とした差が存在する。軽めのゲームならば内蔵グラフィックスでも動かせるものの、3Dを駆使したタイトルやVRでは依然動作は難しい。
標準構成を選択するならば、この点を踏まえてBTOカスタマイズを行っていきたい。また拡張性に余裕のある「STYLE-R027-i7-HN」ならば、後日ゲームが遊びたくなってからグラフィックスカードを追加することもカンタン。BTO-PCメーカーのデスクトップモデルは、自分でパーツを追加できるのもウリの一つ。まだ試したことのない人もぜひ挑戦してみてほしい。
※ここで紹介した各パーツは、今回試用した機種のものです。出荷時にメーカー、型番などが変わる可能性もあります。ご了承ください。
標準スペック
メーカー | ユニットコム |
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型番 | STYLE-R027-i7-HN |
CPU | Intel Core i7-7700 |
メモリ | 8GB DDR4-2400 DIMM(PC4-19200) |
HDD | 1TB |
チップセット | Intel Z270 |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
グラフィックス | Intel HD Graphics 630 |
OS | Windows 10 Home 64ビット |
LAN | ギガビットLAN |
インタフェース | USB 3.0×4(背面×4)、USB 2.0×4(前面×2、背面×2) |
サイズ | 約W190×D475×H422mm(※最大突起物除く) |
ディスプレイ | - |
価格 | 93,980円(税別) |
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