シンプルで把握しやすい内部構造
続いて、「LM-iG430BN2-SH2」の内部構造を見ていきたい。左側面のパネルは、吸気/排気を行いやすいよう、CPUとグラフィックスカードの部分にエアホールが設けられている。背面のねじを外し、パネルを取り外すと、シンプルな構成の内部が確認できる。エントリーミドルクラスだけあって、GeForce GTX 1050のカードの長さは非常に短い。
マザーボードは、チップセットとしてインテルH110 Expressを採用したMicro-ATXモデル。拡張スロットの構成は上からPCI-Express x16、PCI-Express x1×3となっており、PCIスロットは搭載しない。うち、上2つのスロットはグラフィックスカードによって占有される。SATA 3.0は4基用意されており、うち2つがSSDとHDDによって使用済みだ。グラフィックスカードの取り付け部分は開閉式のカバーで覆われており、輸送時にも脱落の心配がない。
CPUは、トップフロー型のクーラーによって冷却され、背面の9cmファンから排気が行われる仕組み。前面にはファンは取り付けられていない。ストレージ用のシャドウベイは一見3.5インチベイ×2だが、スペースの底面に吊り下げるように2.5インチベイが用意されている。このうち2つは、SSDとHDDによって使用済みだ。またスペック表には記載されていないが、ケース下部にも垂直にストレージを搭載できると思われる。
基板が短く追加の電源コネクタを必要としないGeForce GTX 1050
搭載されているGeForce GTX 1050は、仕様通り追加のPCI-Express用補助電源コネクタを必要としない。映像出力端子として、DVI-D、HDMI、DisplayPortを備えている。ファンは1基だが、グラフィックスカード基板よりも大きいファンとヒートシンクが取り付けられているため、熱暴走の心配はないだろう。メモリは前述したとおりDDR4-2133となり、8GBモジュールを1枚搭載している。
定番ベンチマークで見るGeForce GTX 1050の性能
それでは、本機の性能をベンチマークテストで確認していこう。まずは「WIN SCORE SHARE」を利用したWindows エクスペリエンス インデックススコアの結果だ。プロセッサ・メモリは"7.9"と、特筆する点はないものの十分な数値。グラフィックスのスコアは、GTX 1050によって"8.3"というスコアを実現している。またSSDが搭載されていることが功を奏し、プライマリディスクも"8.1"と優秀。非常にバランスが取れた結果だ。
Futuremark「PCMark 8」のHome acceleratedでも、"4115"と安定したスコアを見せる。Casual Gamingの数値が"88.9fps"と思いのほか高いのが印象的で、インターネット閲覧やビデオチャットなどの一般的な作業において、GTX 1050が非常に相性のいいことがわかる。
「CrystalDiskMark 5.1.2」で確認したSSDのアクセス速度は、ここまでのベンチマーク結果を裏付けるように、Readが優秀だ。Writeも十分すぎるほどのスコアを見せており、ストレージにもたつきを感じることは少ないだろう。HDDはそれなりのスコアだが、こちらは主にデータの保存用に使われることが想定されているはずなので、1TBという容量のほうがうれしいはずだ。