「eX.computer N1543J-510/T」でCLIP STUDIO PAINTはどれだけ動くのか?
漫画家・イラストレーターという職業にもかかわらず、スペックがすらすらと出てくるほどPCに詳しい平尾氏。理想のCLIP STUDIO PAINT環境を整えるため、日々試行錯誤を繰り返しているようだ。そんな平尾氏に「N1543J-510/T」はどのように映ったのだろうか。
──「N1543J-510/T」を使用した率直な感想をお聞かせください。
平尾氏:正直なところ、想像以上にCLIP STUDIO PAINTが快適に動かせて驚きました。お話をいただいたときは仕事で使用できるレベルには達しないと思っていたので。ノートPCは、一般的にデスクトップPCよりも処理能力が劣りますからね。
しかし、実際にCLIP STUDIO PAINTをインストールしてみると、「N1543J-510/T」のスペックはよく考えられた構成であることがわかりました。実はCLIP STUDIO PAINTは、グラフィックスカードはそこそこのものでよく、CPUやメモリなどの速度が決め手になるんです。このノートPCはそういった制作に必要なスペックに比重を置いた作りになっています。
「eX.computer N1543J-510/T」基本スペック
CPU | Intel Core i5-6300HQ プロセッサー |
グラフィックス | NVIDIA GeForce 940MX / インテル HD グラフィックス 530 |
メモリ | PC4-17000 DDR4 SODIMM 4GB (4GBx1) [BTOで増設/変更可能] |
ストレージ | 500GB HDD (シリアルATA対応) [BTOでSSD/HDDを増設/変更可能] |
ネットワーク | 有線ギガビットLAN、IEEE 802.11 ac/a/b/g/n、Bluetooth |
OS | Windows 10 Home(64bit版) インストールディスク付属 |
平尾氏:とくにその処理能力の高さが体感できるのは、ページ送りや、回転、拡大縮小時ですね。これらの動作は高い処理能力を必要とするため、スペック不足のPCですと、スムーズに動かないんですよ。しかし、この通り違和感なく動かすことができています。
色再現性が高く視野角の広いIPS液晶パネル
平尾氏:ほかにも、液晶ディスプレイにIPS方式のパネルが採用されている点もポイントです。
――と、いいますと?
漫画やイラストを制作する人にとって、この色再現性は必須といえます。自宅の液晶ディスプレイもすべてIPS方式です。またIPS方式は視野角が広いため、複数人でディスプレイを見ても正確な評価を行うことができます。アシスタントさんとイラストのカラーについてやり取りをするとき、角度によって色が変わってしまっては意味がないですからね。
液晶ペンタブをつなげやすいインターフェース構成
――なるほど。そのほかに使ってみて何か感じた点はありますか?
平尾氏:そうですね、ワコムの液晶ペンタブレットを接続しやすいのもうれしいです。このペンタブレットを使うには、HDMI、USB、電源の3つを接続しなくてはならず、専用の3分岐ケーブルが付属しています。ノートPCはHDMIとUSBの位置が離れていることがあり、別途延長ケーブルが必要になる場合があるのです。しかし「N1543J-510/T」は、この2つの端子が隣り合っているため、延長ケーブルを使用せずに、またケーブルへの負担なく、接続が可能です。
平尾氏:テンキーを搭載している点も便利ですね。CLIP STUDIO PAINTを利用する際は、思いのほか数値入力を求められるシーンがあります。テンキーが存在することでこれらの数値を直感的に入力が可能です。また、ショートカット入力を素早く行えるという利点もあります。
平尾氏:加えて、無線LANにIEEE 802.11acが採用されているのも助かります。私はアシスタントさんとDropboxでデータの共有をしたり、Skypeで会話やチャットをしながら執筆を行っているのですが、現在のアシスタントさん用PCは802.11nで、データのアップロードに時間がかかってしまうんです。802.11acであれば、素早くデータをやりとりできますね。