マウスコンピューターが展開するゲーミングブランド「G-Tune」。そのデスクトップモデルの中でも、ひときわ小さいサイズが特徴となるのが「LITTLEGEAR」シリーズだ。このミニゲーミングPCのラインナップに、7月19日に発売されたNVIDIA「GeForce GTX 1060(6GB版)」を搭載したモデルが追加された。PascalアーキテクチャをベースとしたミドルレンジGPUを搭載したこの「LITTLEGEAR i310SA5」は、どのようなパフォーマンスを見せてくれるのだろうか。詳しくチェックしてみよう。
ミドルレンジながらもパフォーマンスはGTX 980と同クラス
「LITTLEGEAR i310SA5」は、NVIDIAの"Pascal"世代のミドルレンジGPU「GeForce GTX 1060(6GB版)」を搭載したキューブ型のゲーミングPCだ。「GeForce GTX 1080」「GeForce GTX 1070」に続き、満を持してメインストリームに投入された「GeForce GTX 1060」。その性能は、前世代のハイエンドモデルGeForce GTX 980に匹敵するといわれ、新世代と呼ぶにふさわしいパフォーマンスを見せてくれる。
"Pascal"のメインストリームとなる「GeForce GTX 1060」。試用機では外排気型のファンが採用されている |
「GeForce GTX 1060」背面の様子。グラフィックスカードの中央付近側面には、6ピンの補助電源が確認できる |
アッパーミドルモデル「GeForce GTX 1070」と比較した際の大きな相違点は、CUDAコア数が1920基から1280基に減っていること、GDDR5メモリが8GBから6GBに減少していること、メモリインタフェースが192bitで、帯域幅が256GB/秒から192GB/秒となっていることなどだ。その分TDPは120Wに抑えられており、PCI-Express補助電源も6ピン×1で賄える。なお、「GeForce GTX 1060」は、ビデオメモリが6GBと3GBの2バージョンが存在するが、本機では上位仕様の6GB版を搭載している。
この「GeForce GTX 1060」についてさらに詳しく知りたい方は、別記事「新世代のミドルレンジGPU「GeForce GTX 1060」を試す - "GeForce GTX 980に匹敵"とされるパフォーマンスを検証する」を確認してほしい。
最新GPUを活かすハードウェア構成
本機は、小型筐体でも「GeForce GTX 1060」の性能を余すところなく発揮できるよう、しっかりしたハードウェアがチョイスされている。CPUには、インテルのSkylake世代の4コア8スレッドモデル「Core i7-6700」を搭載。定格3.40GHz、ターボ・ブースト機能利用時には4.0GHzに達する高い動作周波数は、ボトルネックを感じさせないものだ。メモリにはDDR3L-1600 8GB×2、計16GB搭載しており、メモリ消費量が多くなってきた昨今のゲームにおいても、メモリ不足の心配はない。
CPU-Zにて確認したインテルの「Core i7-6700」。定格クロック3.40GHz、ターボ・ブースト機能利用時4.0GHzで動作する |
メインメモリとして、DDR3L-1600の8GBモジュールを2枚採用。計16GBを標準搭載している |
さらに、ストレージには標準構成で240GB SSDと2TB HDDを採用。昨今低価格化と大容量化が進み、SSDの価格もこなれてきた。HDDとは比べ物にならないその速度は、ベンチマークの結果を見ても明らかだ。Windowsやアプリの起動速度だけでなく、ゲームのロード時間短縮に一役買ってくれるだろう。容量が大きいデータはHDDへ格納することも可能だ。電源ユニットは80PLUS SILVER認証を受けた500Wモデル。少なめに思うかもしれないが、「GeForce GTX 1060」はこの電源容量でも余裕を持って動かせるということだ。
「CrystalDiskMark 5.1.2」で計測した240GB SSDの速度 |