マウスコンピューターのゲーミングPCブランド「G-Tune」は、このところ挑戦的なモデルを多数発表している。今回紹介する「NEXTGEAR-NOTE i71000BA2」もその一つだ。ゲーミングノートといえば、これまで発熱量の多いCPUやGPUを薄い筐体に搭載しなければならない制約上、モバイル向けパーツを使用せざるを得なかった。しかし本モデルは、なんとデスクトップとまったく同じCPUとGPUを搭載している。いわば、液晶ディスプレイ付きのデスクトップといっても過言ではない製品だ。

ハイエンドデスクトップPCの性能すら凌駕するG-Tuneのハイエンドシリーズ「NEXTGEAR-NOTE i71000BA2」

CPUは「Core i7-6700」、GPUは「GeForce GTX 980」

「NEXTGEAR-NOTE i71000シリーズ」は、17.3型の液晶ディスプレイを備えたG-TuneのハイエンドゲーミングノートPC。ゲームをプレイするのにバランスのいい、IPS方式のフルHD(1920×1080ドット)ノングレア液晶パネルを搭載している。「NEXTGEAR-NOTE i71000BA2」はシリーズ中、最も購入しやすいブロンズモデルとなり、価格は269,800円(税別)。気軽に買える値段ではないが、本モデルのスペックを知れば、この価格でも"お買い得"と感じる人も少なくないはずだ。

本機の最大の特徴は、前述の通り、搭載しているCPUとGPUにある。CPUにインテルのデスクトップ向けモデルとなるCore i7-6700を搭載。4コア/8スレッドで動作するこのCPUは、定格3.40GHz、ターボ・ブースト機能利用時最大4.00GHzという高い動作クロックを誇る。メインメモリもしっかりとDDR4-2133を16GB、デュアルチャネルで内蔵しているため、不足を感じることはないだろう。

CPU-Zでみた「Core i7-6700」。デスクトップPCに搭載されているCPUとまったく同じ製品が使用されていることがわかる

またグラフィックス機能として、NVIDIAのデスクトップ向けGPU「GeForce GTX 980」を内蔵。しかも、グラフィックスメモリの量は通常の倍、8GBだ。デフォルトのクロックこそ抑えられているものの、負荷時にはしっかりと1227MHzまでクロックが上昇しており、その性能の高さは疑いようがない。スペックだけを見れば、ハイエンドデスクトップモデルとまったく遜色がないどころか、多くのPCを超えることができる。もちろん、デスクトップPCと比べた際の処理能力における絶対的な差によって、これまでノートPCを敬遠してきた方も本機なら満足のいく性能が手に入るだろう。

また、ここのところ急激に普及の兆しを見せているVRへの対応も可能だ。例えば「Oculus Rift」の要求スペックは、CPUがCore i5-4590、GPUがGeForce GTX970となっている。NEXTGEAR-NOTE i71000シリーズは、ノートPCながらもこのスペックを上回っており、持ち運びも可能なVR環境として利用できるというわけだ。

GPU-Zでみた「GeForce GTX 980」。デスクトップPCでも設置に気を使わなければならないハイエンドGPUが、ノートPCに搭載されている

ゲームベンチマークを動作させている最中のGPU-Zの様子。動作クロックがしっかりと1227MHzまで上昇していることがわかる