「GA-H170M-D3H」は、こちらもSkylake対応Micro-ATXマザーボード。Intelの「H170 Express」チップセットを採用し、実勢価格は13,000円前後。オーバークロックにこそ対応していないものの、Intel 100シリーズで採用されたテクノロジーを一通り網羅しているため、必要な機能がコストパフォーマンスよく手に入るモデルとなっている。同梱品はマニュアルとドライバCD、昔ながらのバックパネル、SATAケーブル×2と実用性重視だ。

Intel H170 Expressチップセットを搭載したMicro-ATXモデル「GA-H170M-D3H」

「GA-H170M-D3H」のパッケージと同梱品。必要最小限のパーツのみとすることで価格が抑えられている

CPUソケットのピンは接点不良を防ぐ金メッキ15µ仕様。またしっかりとした新型のヒートシンクが6フェーズの電源回路のうち4フェーズに取り付けられており、熱暴走の心配が少ない安定した動作が期待できそうだ。メモリはSkylake世代で新たに採用されたDDR4となり、4スロットを搭載している。

CPUソケット周辺の様子。CPUクーラーなどからの空気の流れを新設計のヒートシンクが効率よく利用し、VRMの熱をしっかりと廃熱してくれる

メモリはDDR4に対応。4スロットを備えているため、大容量を搭載することも可能だ。なおメモリスロットをDDR3に変更したモデルも販売されている

バックパネルI/Oの構成は、PS/2ポート、USB3.0×4、USB2.0×2、ギガビットLAN(Intel I219V)、HDオーディオ(Realtek ALC892)、そしてCPU内蔵グラフィックス用の映像出力端子としてDVI-D、HDMI、VGAを備える。13,000円程度の価格ながらもIntel製ギガビットLANコントローラを採用している点がうれしい。

拡張スロットの構成は、PCI-Express x16、PCI×2、PCI-Express x8(x16形状)。mini-ITXに比べ大きさこそ増すものの、ある程度拡張性が維持されていることがMicro-ATXの魅力だろう。PCIスロットを搭載している点も、古い拡張カードを使い続けたい人にはありがたい。

バックパネルのI/Oコネクタは、PS/2ポート、USB3.0×4、USB2.0×2、ギガビットLAN、HDオーディオ、DVI-D、HDMI、VGAとなる

拡張スロットは4基。PCIスロットも搭載しているため、旧環境からPCIカードを引き続いで使いたい人にも好適だ

ストレージ端子はマザーボードから水平に取り付けられており、SATA3.0×4ポートとしても使えるSATA-Express×2ポート、加えてSATA3.0×2ポートを搭載する。すべてSATA3.0として使用するなら、6ポートが利用できることになる。またCPUソケットとPCI-Express x16スロットの間には、M.2スロットを搭載。M.2コネクタを採用した高速なSSDにも対応可能だ。オーディオチップはRealtekのALC892となる。最新チップではないものの、オーディオ専用のコンデンサやオーディオ回路を基板単位で分離しているオーディオ・ノイズガードにより、品質の高い再生が行える。

ストレージ用端子としてSATA-Express×2、SATA3.0×2を搭載。すべてSATA3.0として使用すると、6ポートを利用できる

マザーボード上には、M.2ソケットも搭載。PCI-Expressを使って高速アクセスを実現するM.2 SSDを利用可能だ

オーディオ回路は、マザーボード上の他のコンポーネントから基板単位で切り離されており、電源を入れると分離ラインがイエローLEDで輝く

「GA-H170M-D3H」は、H170という実用性の高いチップセットをMicro-ATXという汎用性の高いフォームファクタに落とし込んだモデルだ。ATXでは大きすぎるしそこまで拡張性はいらないが、いざという時にグラフィックスカードの他に拡張カードを挿入する可能性がある、という方にピッタリの製品となるだろう。