防音材付きのフロントドアやサイドパネルを採用した「Define R5」
ここからは実際にZ170FDのディテールを見ていくことにしよう。採用されているケースは、Fractal Designの名を知らしめた定番モデル「Define R5」だ。フロントパネルには、防音材が貼り付けられた可動式のドアを設置。PC内部から発せられる騒音を効率よく抑えている。電源は重心や電源ユニットの温度が安定するボトム配置を採用、吸気はケース底部から行う仕組みとなっている。また吸気の際にホコリを吸ってしまわないよう、ケース底面には着脱可能な防塵フィルターを装備している。
PCケースはFractal Designの「Define R5」。カラーはホワイトモデルのほか、ブラックと、ブラック(クリアサイドパネル)が選択できる |
電源ユニットがマザーボードの下に設置される、ボトム配置を採用。ケースの重心や電源ユニットの温度を安定させる効果がある |
フロントドアを開けると、5インチベイ×2(1基にDVDスーパーマルチドライブン取り付け済み)と、14cmファンスペース×2(1基にファン取り付け済み)が確認できる。ファンの前には防塵フィルタが取り付けられており、取り外して洗うことも可能。またフロントドアも取り外しが可能。エアフロー向上のため外したまま使用したり、右開きに変更したりできる。
左開きのフロントドアを開いたところ。前面には5インチベイ×2、防塵フィルタを搭載した14cmファンスペース×2を備えている |
防塵フィルタは工具なしで簡単に取り外せるので、ホコリを除去するのも簡単。また2つのネジを外せばフロントドアも外すことが可能で、右開きに変更することもできる |
左サイドパネルにはファンを取り付けられるエアホールが設けられているが、標準では静音性を重視して防音材付きのカバーがはめ込まれている。サイドパネルを止める2カ所の手回しネジを外すとPCの内部が確認可能。なお左サイドパネルはネジなしでも独自の機構により仮固定できる。
左サイドパネルに用意されたファンを取り付け可能なエアホールには、静音性を重視し防音材付きのカバーがはめ込まれている |
左サイドパネルを外すと、ケーブルがきれいに取り回され、すっきりとしたPC内部が確認できる。このケーブルマネジメントもサイコムの魅力の1つだ |
左サイドパネルには、仮固定が行える独自機構が採用されている。手回しネジを使わずともパネルを固定できるため、簡単に開け閉めできる |
厚手の両サイドパネルには、さらに全面に防音材が貼付済み。PC内部の騒音をしっかりと抑制する |
ストレージにケーブルを接続する際には、右サイドパネルを開ける必要がある。マザーボード裏面を利用して配線できる「Define R5」だが、こちらのケーブルマネジメントも非常に美しく合理的だ。なおマザーボード背面のスペースを利用して、こちらに2.5インチSSDやHDDを取り付けることも可能。
マザーボード裏面を利用して配線を美しく見せる仕組みを採用。隠すためのスペースにも関わらず、こちらのケーブルマネジメントも美しい |
右サイドパネル内の空きスペースを利用して、マザーボード裏面にも2.5インチドライブの搭載スペースが確保されている |
トップパネルにはサイコムが独自に追加したフィルターを搭載
フロントインタフェースは、ケースのトップパネルに用意されている。青色LEDが輝く電源ボタンを中心として、左側にヘッドフォン出力、マイク入力、リセットボタンが、右側にUSB2.0端子×2とUSB3.0端子×2を搭載している。またトップパネルの14cmファンスペースには、「Define R5」には本来付属していない、マグネット式の防塵フィルタが取り付けられている。これは、ホコリの混入を防止するためにサイコムが独自に工夫した箇所となる。
バックパネルの構成はPS2ポート、USB2.0×2、USB3.0×2、USB3.1×2(うち1基はType-Cポート)、ギガビットLAN端子、光出力付きのHDオーディオとなる。またCPU内蔵グラフィックス出力用としてDisplayPort、HDMI、DVI-D、VGA端子も備えられているが、本モデルにはグラフィックスカードが搭載されているため、基本的には使用しない。またリア排気用の14cmファンも確認できる。こちらもFractal Design製だ。