「Silent-Master Pro X99」はコア数を活かした編集作業で活きる!
定格動作クロック3.5GHzの6コア/12スレッドCPU・Core i7-5930Kに、クアッドチャネル動作が行えるDDR4メモリを備える「Silent-Master Pro X99」。これだけのハイスペックであれば、たいていの作業をストレスなく行うことができるだろう。しかし今回の試用機の構成では、グラフィックスカードのスペックはゲーム用としてはミドルレンジ。実際、Windowsシステム評価ツール「WinSAT」によって得られるWindowsエクスペリエンス インデックス スコアや、Futuremarkの総合ベンチマークテスト「PCMark 8」の数値を確認しても、その傾向は明らかだ。よって、このPCが最も力を発揮する分野は、CPUのスレッド数とメモリの速度を活かしたマルチメディア編集となるだろう。ベンチマークテストは、CPUやメモリに焦点に当てたものから始めたいと思う。
CPU-Zから確認したCore i7-5930K |
Windowsエクスペリエンス インデックス スコア | |
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プロセッサ | 8.7 |
メモリ | 8.7 |
グラフィックス | 7.9 |
ゲーム用グラフィックス | 7.9 |
プライマリディスク | 8.2 |
プロセッサとメモリの数値が他の数値を圧倒している。システムドライブにSSDを採用しているため、プライマリディスクの値も優秀 |
際立った特徴があるCPUとメモリの性能をベンチマークで確認
まずは、MAXONの3Dベンチマークソフト「CINEBENCH R15」を試そう。CPU/GPU共に計測できるベンチマークだが、特にシングルコアとマルチコアの差がわかるCPU項目に注目してほしい。CPU(Single Core)の数値だけを見ると、動作クロックの分"Devil's Canyon"のCore i7-4790Kなどに劣ってしまうが、CPUの項目、つまりマルチコアでは一気にスコアが上がっている。MP Ratioを見てもその効率の良さは明らかだ。マルチスレッド処理に最適化されたソフトなら、Haswell-Eが本領を発揮してくれる。
メモリ帯域はSiSoftwareの「SANDRA 2014」で確認しよう。結果としては、いずれの項目もDDR3デュアルチャネルとは比較にならないほど高速だ。メモリアクセスにおいて、DDR4とクアッドチャネルの優位性は明らかといえるだろう。このメモリによる違いが、体感として現れるソフトは限られると思うが、メモリがボトルネックになる可能性がないのは喜ばしい。
SANDRA 2014(メモリの帯域/キャッシュとメモリ/メモリのレイテンシ) | |
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整数メモリ帯域 | 45.624 GB/s |
浮動小数点メモリ帯域 | 46.132 GB/s |
キャッシュ/メモリ帯域 | 272.396 GB/s |
メモリ レイテンシ | 29.1ns |
GeForce GTX 750 Tiの3Dグラフィックス処理能力を測る
続いてGeForce GTX 750 Tiを中心としたテストを行う。3Dグラフィックス性能を測る定番ベンチマーク「3DMark」のFire Strikeでは「4397」と、そこそこのスコアが得られた。とはいえ、最新の3Dゲームを高設定で遊ぶには、正直、心もとない。Fire Strike Extremeではさらに厳しいスコアとなったので、3Dゲームを遊ぶ際は解像度を低めに設定したほうがいいかもしれない。
次は、この秋~冬に話題のアクションRPG「ミドルアース:シャドウ・オブ・モルドール」のベンチマークテストだ。こちらの結果は思った以上に振るっている。平均60FPS以上を出すには1280×720を選ばざるを得ないものの、High以上でもなんとかゲームは成立しそうだ。
ミドルアース:シャドウ・オブ・モルドールのベンチマークテスト | |||
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設定 | 最小FPS | 最大FPS | 平均FPS |
1280×720【Middle】 | 49.73 | 380.30 | 88.70 |
1280×720【High】 | 41.05 | 189.75 | 69.34 |
1280×720【Very High】 | 42.61 | 143.97 | 66.04 |
1920×1080【Middle】 | 36.77 | 175.36 | 53.08 |
1920×1080【High】 | 30.22 | 90.97 | 44.07 |
1920×1080【Very High】 | 29.98 | 67.00 | 42.93 |
ついに拡張パック「蒼天のイシュガルド」が発表され、話題となっている国産MMOの定番「ファイナルファンタジーXIV 新生エオルゼア」のベンチマーク、キャラクター編も試しておこう。その結果、一昔前はこのゲームを動かすために一苦労したのだが、今となってはミドルレンジのグラフィックスカードでもしっかりと動く。1920×1080こそ最高評価ではないものの、ゲームをプレイするには十分な結果といえるだろう。
ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編 | ||
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設定 | スコア | 評価 |
1280×720【高品質(デスクトップPC)】 | 12867 | 非常に快適 |
1920×1080【高品質(デスクトップPC)】 | 6953 | とても快適 |
1280×720【最高品質】 | 12458 | 非常に快適 |
1920×1080【最高品質】 | 6769 | とても快適 |
ストレージの速度はボトルネックになるのか?
「CrystalDiskMark」でストレージの速度も計測しておこう。ほかのベンチマークの結果からもわかる通り、プライマリドライブはSSDなので体感速度はすこぶる良好だ。データドライブはHDDなりの速度なので、使い分けがポイントになりそうだ。
CPUのコア数とメモリのアクセス速度は、マルチスレッド処理を必要とするメディア編集作業においてパフォーマンスに直結する。この処理能力は、クリエイターの方の大きな力となってくれるだろう。一方、3Dゲームを楽しみたい人には3D性能がちょっと物足りないかもしれない。そのような方はグラフィックスカードのランクアップを検討するといいだろう。
騒音でクリエイティブな作業を妨げない高速な編集PC
多方面から「Silent-Master Pro X99」の特徴を紹介してきたが、いかがだっただろうか。Haswell-Eを中心としたハイエンドプラットフォームは、発熱量が非常に多く、そのシステムを冷却するために騒音を発しがちだ。6/8コア、12/16スレッドというHaswell-Eを選択する方には、そのマルチスレッド性能を活かして映像や音楽、写真などを編集する人が少なくないだろう。そのような制作作業において、騒音はイメージを妨げる要因ともなる。しかし本機ならば、メディア編集のための強力な処理能力を備えながらも、ほぼ無音の状態で利用が可能だ。静かな環境で集中してマルチメディア制作にいそしみたい方には、ぜひサイコムの「Silent-Master Pro X99」をお勧めしたい。
超静音PC 試用機詳細スペック | |
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モデル名 | Silent-Master Pro X99 |
CPU | Intel Core i7-5930K(定格3.5GHz、TB時最大3.7GHz) |
マザーボード | ASRock X99 Extreme4(Intel X99 Express) |
メモリ | 16GB DDR4 SDRAM PC-17000(4GB×4)クアッドチャネル |
グラフィックスカード | NVIDIA GeForce GTX 750 Ti(ASUS製 STRIX-GTX750TI-OC-2GD5) |
SSD | 128GB Crucial CT128M550SSD1 |
HDD | 500GB Seagate ST500DM002(7200rpm 16MB) |
光学ドライブ | DVD; LG GH24NSB0 BL+書き込みソフト |
電源ユニット | Corsair RM650(650W/80Plus Gold) |
ケース | Antec P100+前面ファン(Noctua NF-A14 ULN 800rpm)+ 背面ファン(Noctua NF-S12A ULN 800rpm) |
OS | Windows 8.1 64ビット |
構成価格 | 236,880円(税込・2014年11月上旬現在) |
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