「Samsung SSD 845DC EVO/PRO」のI/O性能をチェック

最後に、ストレージに負荷をかけ、I/O性能を解析する「Iometer Ver.1.1.0」を試してみた。単位は0.5KB(512B)、4KB、512KBの3種類とし、ランダム読み込み100%(Read100%)、ランダム読み書き50%ずつ(Read50%)、ランダム書き込み100%(Read0%)という3パターンのアクセスをそれぞれ5分間行った。サイズは200GB、QD32に設定している。

Iometer IOpsのグラフ。845DC EVO(左)と845DC PRO(右)

Iometer Average Response Time (ms)。845DC EVO(左)と845DC PRO(右)

結果は上記の通り。読み込みのレスポンスは両製品ともそれほど変わらないが、845DC PROにおける0.5KB、4KBといったサイズでの書き込み時の低下の少なさは特筆に値する。実際に使用される際にはこういった小さなデータの書き込みが多いと予想されるため、パフォーマンスの良さを予見させる。逆にSamsungが明言する通り、書き込みにおいては845DC EVOは845DC PRO同等のパフォーマンスを期待できるという見方もできそうだ。512KBとデータが大きくなってくると、両製品の数値は再び拮抗してくる。

ちなみに、2014 Samsung SSD Global Summitのプレゼンテーションでも「Samsung SSD 845DC PRO」が、ランダムライトが続くヘビーな環境下でもIOPSの落ち込みが少ないことが紹介されている。

2014 Samsung SSD Global Summitで公開されたIOPS性能のグラフ。他製品と比較してIOPSの落ち込みが少ないことがわかる (※拡大画像はこちら)

サーバーの求める要件に適合したSSDを採用するという選択肢

ここまでコストパフォーマンスに優れた「Samsung SSD 845DC EVO」と3D V-NANDを採用した「Samsung 845DC PRO」という、革新的な特徴を持った2種類のデータセンター向けSSDの内容を確認してきた。

ベンチマーク結果から見えた傾向としては、同じ845DCを冠しながらもEVOとPROとでは、はっきりと異なる方向性を示した製品だということだ。「Samsung SSD 845DC EVO」は読み込みを重視しており、その速度は時に「Samsung SSD 845DC PRO」をも上回る。特性に適合したサーバーに利用するならば、コストパフォーマンスの高さが活かせるだろう。一方、「Samsung SSD 845DC PROは」、速度の低下しがちな小さなデータの書き込みに強く常に安定したアクセスが可能で、そのIO性能はまさにエンタープライズ向けといえそうだ。

ユーザーはサーバーの用途に合わせて、845DC EVO/PROシリーズから最適なソリューションを選びだすことができるだろう。

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