「Samsung SSD 845DC EVO/PRO」の特性を定番ベンチマークソフトで確認

それでは、各種ベンチマークテストでその性能を確認してみよう。「Samsung SSD 850 PRO」などと違い、845DCシリーズの売りは速度低下への耐久性や製品寿命にある。製品寿命はベンチマークで図ることは難しいが、両者の速度差から傾向を探っていきたい。アクセス速度テスト環境は以下の通りとなり、システムドライブにはHDDを使用した。このPCに「Samsung SSD 845DC EVO 480GB」(以下、845DC EVO)、「Samsung SSD 845DC PRO 400GB」(以下、845DC PRO)をそれぞれ接続し、ベンチマークテストを試していくこととする。

テスト機スペック
CPU Intel Core i7-4790
チップセット Intel Z97 Express (MSI Z97 GUARD-PRO)
メモリ PC3-12800 DDR3-1600 (4GBx2)
グラフィック MVIDIA Geforce GTX770
ハードディスク Seagate ST2000DM001
OS Windows 8.1 64ビット

まずは、定番のストレージベンチマーク「CrystalDiskMark Ver.3.0.3b」でランダムデータでの数値を確認してみよう。シーケンシャルやランダム512Kでは845DC EVOが健闘を見せており、845DC PRO以上の速度が確認できた。一方ランダム4Kではいずれも845DC PROが845DC EVOを凌駕している。とくに4K QD32においてはっきりとした違いが見て取れた。

845DC EVO(左)、845DC PRO(右)。「CrystalDiskMark」の結果。ではシーケンシャルや512Kにおいて845DC EVOの速度が際立つが、4K、4K QD32では845DC PROが優れた数値を見せる

次にSamsung製SSDの専用ユーティリティ「Samsung Magician 4.4」に搭載されているパフォーマンステストを試す。845DCシリーズはSamsung Magicianには非対応となるが、同社の意図する速度数値の指標となるはずだ。さて結果はといえば、概ね「CrystalDiskMark」と同傾向が見て取れる。ただしこちらのテストでは、シーケンシャル読み出し以外はいずれも845DC PROの方が高いという結果となった。

845DC EVO(左)、845DC PRO(右)。「Samsung Magician」では、シーケンシャルリード以外は845DC PROが全体的に優秀な結果を残している。やはりランダム読み書きは速い

「PCMark 8」では新たにストレージの速度を測るテスト、その名もズバリ「Storage」が追加されているので、そちらも試すこととしよう。このテストは「Battlefield 3」や「World of Warcraft」といったゲーム、AdodeやMicrosoftのアプリケーションを再現したアクセスパターンが行われる。つまりクライアントPCでストレージを使用した際の動作速度を測るためのテストだ。

結果は、845DC PROが多少上回っている程度で、両者のスコアはほぼ同じ。体感速度はほぼ変わらないとみて良いだろう。ただし、平均転送速度を示すBandwidthについてはPROが明らかに上回っている。

845DC EVO(左)、845DC PRO(右)。「PCMark 8」の「Storage」のテスト結果。ほぼ同等といってよい結果だが、Bandwidthの数値に差が表れている