ディスプレイを長時間ながめる現代人。VDT症候群に注意を
いまやPCは家庭・オフィスに浸透しており、生活・ビジネスに必須となっている環境も珍しくはないだろう。ただ、PCとて他の文明の利器と同様に、快適さだけをもたらすものでなく、テクノストレスという現象を生み出してきた。中でもVDT症候群としてまとめられる症状は、程度の軽重こそあれ誰もが経験していると思われる。VDTはビジュアル・ディスプレイ・ターミナル(Visual Display Terminals)の略であり、ディスプレイを介した作業を長時間続けることによって、心身に生じる不調を総称したものがVDT症候群だ。
症状は眼精疲労や腰痛、肩こり、不眠など様々にある。古くからのVDT作業者にはお馴染み、半ば職業病となっていた症状だが、VDT作業者が膨大に膨れ上がると「一部の人の病」とは言えなくなり、企業も対応に着手することになる。そこで厚生労働省は、それまでの「VDT作業のための労働衛生上の指針」を改定した「VDT作業における労働衛生環境管理のためのガイドライン」を策定し、VDT作業者の負担軽減に努めた。この影響は大きく、目に見えて劣悪な環境も今は昔のこととなった。
とはいえ、技術の進歩が日進月歩であるからには、そのもたらす弊害もまた同様だ。バックライトが冷陰極管からLEDになったことによるフリッカー問題などはこの好例だろう。また、新たな研究によって問題が顕在化することもある。こちらはブルーライト問題が有名だ。
しかも、昨今はPCだけでなく、スマートフォンやタブレットが急激に普及しており、就業時とプライベートの別なくVDTに接する時間が増しており、操作時間によるコントロールは難しくなった。ブルーライトを低減するメガネが流行っているのも、このような世相を反映しているのだろう。作業時間による調整が難しいならば、作業中の負担を軽減する方向に目が向くのは必然といえる。
目の負担を減らすことに主眼を置いたBenQの液晶ディスプレイ「GW2760HS」
もちろん、ディスプレイメーカーもこうした「目の負担を軽減する」ことへのニーズを座視しているわけではない。BenQが先ごろ発売した27型ワイド液晶ディスプレイ「GW2760HS」は、まさにここに主眼を置いており、フリッカーフリーを最大の特色とし、ブルーライトへの対応もとられている。
[液晶パネル] A-MVA+方式 [バックライト] LED [画面サイズ] 27型ワイド [表示解像度] 最大1,920×1,080ドット(フルHD) [視野角] 左右178度、上下178度 [輝度] 300cd/平方メートル [コントラスト比] 3,000:1(DCR最大2,000万:1) [応答速度] 12ms(GTG 4ms) [表示色] フルカラー約1,677万色 [映像入力インタフェース] HDCP対応DVI-D×1、HDMI×1、D-Sub×1 [スピーカー] 1W+1W [スタンド機能] チルト:下5度/上15度 [VESAマウント] 100mm [本体サイズ/重量] W622.6×D191.18×H472.08mm/約4.5kg [店頭予想価格] 34,800円前後
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