画面設定だけでブルーライトを減らせる「閲覧」モード
次はブルーライトについてだ。これはまだ新しい問題だけあって、その影響も定かではない。ただ、有害な紫外線と近い波長(エネルギーが強い)であるため、目への負担が大きいという説が広く用いられているようだ。また、ブルーライトの波長に反応する網膜神経節細胞があり、これが体内時計に影響するために生体リズムを狂わせ、睡眠障害を引き起こすという説も見受けられる。
諸説紛々としており、メーカーとしても有効な対処に困るのが正直なところだろうが、GW2760HSにはこの対策として「閲覧モード」を用意している。これはディスプレイが発する青成分を低減して、ブルーライトを30%カット(標準モードとの対比)するモードだ。
当然ながら、黄味がかった表示になるので「色」を扱うような作業には不向きだが、テキストベースのアプリケーションならば問題なく利用できるだろう。このほか画像モードとして、動画、ゲーム、写真、sRGB、閲覧、エコ(アクティブウィンドウに合わせて輝度を最小限にして消費電力を抑制する)、ユーザー設定と、多彩に用意している。OSDのショートカットメニューで切り替えが行えるので、ソースに合わせて使い分けると良いだろう。標準とユーザーモードでは色温度の調整も可能なので、自身の環境に合わせて青成分をカットするのも良いかもしれない。
肝心の表示品質についてはどうか? これも非常に良好で、VAパネルならではの黒が締まった表示が好印象だった。輝度の調整幅も申し分なく、ダイナミックコントラスト機能や応答速度を高めるオーバードライブ機能と併せ、ソースを選ばずに様々な用途に活用できるだろう。懸念していた視野角も、コントラスト低下や色変位が少なく、ほぼ真横から見ても表示が確認できた。総じて高い表示性能を備えたディスプレイといえる。
表示性能について長々と書いてきたが、最後にデザインを眺めていこう。概観は非常にすっきりとしており、シンプルなベゼル回りに好印象を受ける。パネル下のベゼルでさえ幅15mmほどに抑えているため、マルチモニタでも邪魔にならない。このため、OSDを操作するためのボタンは背面に装備している。操作がしにくいかと思いきや、OSDメニューの設計とボタン位置が対応してるため、思ったほど操作感は悪くない。スタンドも非常にシンプルで、調整はチルトのみとなっている。
それでは総評で締めたいと思う。本機の身上は何よりも新型パネル「A-MVA+」の高い表示品質にあると言えるだろう。ここにさらにフリッカーフリーという要素を加味することより、ディスプレイとしての価値を高めている。ホビー、ビジネスを問わず万人に薦められる性能だが、やはり長時間ディスプレイと対峙する人にこそ相応しいだろう。
(マイナビニュース広告企画)
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