秋葉原を中心におなじみの老舗PCパーツショップであるTSUKUMOが展開する、プライベートPCブランド「eX.computer」。スタンダードで手頃な価格のものから、プロユースなもの、ゲーミングPCなど、そのラインアップは充実している。長年スペックにこだわる自作ユーザーなどを相手にしてきただけに、しっかりした構成のマシンが特徴だ。今回、その中のゲーミングPCブランド「G-GEAR」にて、初となるノートPCモデル「G-GEAR N158Jシリーズ」が登場した。早速試用してみたので、その全容をお届けしたい。
ゲームの快適さに大きく影響するグラフィックスには「GTX 670MX」を採用
ゲーミングPCに求められる性能といえば、まず第一に高度なグラフィックス性能だ。CPUがどれだけ高速でも、メモリがどれほど多くても、グラフィックス機能が貧弱なマシンは高性能なビジネスマシンにしかならない。3D描画能力の高いグラフィックス機能を搭載しているかどうかが、ゲーミングPCと名乗れるかどうかの境目だ。
最近ではIntelのCPU統合グラフィックス機能であるIntel HD Graphics 4000を採用しているマシンが多いが、これはフルHD画質の動画視聴などにも十分対応できる力を持っているものの、ゲームをするには力不足。やはりNVIDIA GeForceシリーズなどを別途搭載している必要があるだろう。
グラフィックス機能はCPU統合のIntel HD Graphics 4000とNVIDIA GeForce GTX 670MXを搭載 |
今回試用した新モデルでは「Kepler」ベースで性能が格段に向上した最新のNVIDIA GeForce GTX 670MXを搭載。フルHD画質設定の最新ゲームのベンチマークも難なく走らせてくれた。NVIDIA Optimusテクノロジーにより、必要に応じてIntel HD Graphics 4000と切り替えながら利用されるので、電力消費も普段は抑えめになるのがうれしい。
もちろん、グラフィックス機能以外の部分もハイスペックだ。CPUはIntel Core i7-3630QM(2.40GHz)を搭載しており、メモリは8GB。何をしてもキビキビと動いてくれて、とても快適だ。
ゲーミングPCにこそ「ノングレア」が必要!
最近のコンシューマー向けPCでは、ディスプレイ表面が光沢加工されたグレアタイプ(光沢)が主流だ。たしかに色鮮やかな発色が楽しめるから映像鑑賞などを主体にするのならばいいのだが、ゲーミングPCにまで採用するのは疑問がある。
多くの人がゲーム中は画面をじっと見つめる。映像鑑賞中のようにぼんやりと眺めるのではなく、動いているものを追いながら画面を注視する。しかもゲーミングPCを購入するようなユーザーが、1時間や2時間でゲームをやめはしないだろう。何時間も見つめ続けると当然目が疲れてくる。しかしそれでまばたきが増えたり、目薬をさしながらゲームをするのでは、肝心なときにミスをしかねない。
では疲れないディスプレイといえば何かといえば、やはり光沢のないノングレア(非光沢)・ディスプレイだろう。ビジネス向けPCでは今でも採用されていることが多いが、美しさよりも1日見つめ続けても疲れないことを優先したいユーザーに選ばれているのだから、やはりノングレアのほうが目には優しいのだ。
G-GEAR N158Jシリーズはそのあたりのことを十分に考えたマシンで、ノングレア・ディスプレイを採用している。ここで注目したいのは、ノングレアといってもビジネスPCでよくある地味な発色ではないことだ。ゲーム画面の色鮮やかさなどは十分に表現できている。
15.6型というサイズも十分で、フルHD対応だから最新のゲームも無理なく遊べる。視野角も広いので、ゲームをする姿勢によって部分的に見づらいというようなこともないだろう。夢中になって遊ぶための環境が、きちんと整えられているのが好印象だ。