Radiant GZ2100Z77。写真のケースは品切れ中(3月下旬入荷予定)

タブレット端末やウルトラブック、液晶一体型PCなど、パーソナルコンピューティング用デバイスは非常に多様化している。だが、動画や画像の編集、PCゲームのプレイといった、クリエイティブあるいはエンターテインメントな用途では、オーソドックスなミドルタワーに一日の長がある。基本的なパフォーマンスが高い上、用途に沿ったパーツを選択しやすく、個人が持つデバイスの中心的な存在として活用しやすいからだ。

ここで紹介するサイコムの「Radiant GZ2100Z77」は、このミドルタワーPCの中でも注目の製品である。というのも、豊富なBTOメニューにより、ユーザーの好みの1台にカスタマイズできるからだ。


静音性を追求したPCケース

まずはベースとなる標準のPCケースからチェックしてみよう。このケースで特筆したいのは、とにかく静音性に留意しているということ。最近のPCケースは冷却性能を重視するあまり、前面や天面をメッシュ状にしてフレッシュなエアを取り込むというタイプが目立つ。もちろんメッシュ構造を多く用いれば冷却性能はアップするが、CPUファンや光ドライブの動作音がもれやすくなってしまう。映像を視聴しているとき、PCゲームで緊迫のシーンを迎えているとき、急にCPUファンの回転が上がり動作音が気になってしまっては興ざめだ。だがRadiant GZ2100Z77のケースは、前面に目立つ吸気口は見あたらない。前面に吸気ファンは搭載されているが、音もれの元凶となってしまう広い吸気口は設けず、パネルのサイドに設けられたエアインテークからフレッシュなエアを取り込む仕組みだ。これならば、冷却性能と静音性を両立できる。

  

フロントからみるとエアインテークは確認できないが、フロントパネルのサイドから吸気する仕組み。スッキリとしたフロントフェイスながら、冷却性を損なわない工夫だ

グラフィックボードを増設した場合、背面の使用しない映像出力端子にはキャップが取り付けられる

また、後部に設置された排気ファンにはラバー製の制震カバーが装着され、振動や騒音を抑制。内蔵ベイにも制震ラバーを取り付け振動・騒音を抑え、底面にはケースを安定させ振動を低減する大きめのインシュレーターが装着されるほどの徹底ぶりだ。

  

背面のケースファンには防振用のラバー製カバーが装着されている

フロント下部にはオーディオ入出力、USB3.0×2基を用意。底面に取り付けられたインシュレーターの存在感の大きさもわかるだろう

そのほかにも、ツールレスで拡張ボードやストレージを着脱できたり、パッシブダクトには洗浄可能な防塵フィルターが取り付けられていたりと、さまざまな工夫がみられる。なお、この標準のPCケースのほかにCoolerMasterやAntecといった、自作PC市場で高い評価を得ているメーカーの製品もチョイスできる。