デザインやパフォーマンス以外の部分でも、本機は「ALIENWARE」ならではのこだわりを受け継いでいる。タッチパッドには余計な機能を付けず、カーソルエリアとクリックボタンだけが存在している。スクロールエリアもなければ、わかりやすい場所にタッチパッドのオン/オフボタンもない……というより、必要ないのだ。瞬間的なユーザーの意思に呼応できなければ即、敗北が待っている極限のゲーム状況の中で、うっかりスクロールエリアに指が伸びてしまったりオン/オフボタンに触れてしまったりすることのないよう、虚飾を一切排除して"勝ち"に徹するための仕様なのだ。
こういった仕様は、ビジネス用途にも活きてくる。たとえばエクセルで大量のセルにデータを入力するとき、ワードで文章を入力するときなど、余計な機能が生産性を下げるシーンは多い。シンプルでレスポンスのよいタッチパッドは、こうしたニーズにも応えてくれるのだ。
周囲が暗くても視認性の高いバックライトキーボードとタッチパッド。ちなみにタッチパッドのオン/オフ切り替えは「FN」+「INSERT」という2つのキーの同時押しで行うため、誤って押してしまうことがない。バックライトのカラーは変更可能だ |
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キーボード/タッチパッドのバックライトカラーや機能調整は「ALIENWAREコマンドセンター」で行う |
オプションとして専用マウスも用意されているが、もちろんそれも確実な操作を可能にするゲーミング用のマウスだ。適度な重さはマウスパッドに吸いつくようで、それでいて重さによるストレスを感じさせない絶妙のバランス。持ちやすいマット仕上げも意思を忠実に再現させるためには有効だ。
そして、ライバルの足音を確実に拾い、シーンを盛り上げるBGMをより効果的にするサウンドシステムも特筆に値する。Klipsch製スピーカーから発せられるクリアで広がりのある音質が、ゲームの効果音・BGMだけに留まらず、あらゆるサウンドをノートPCの水準を超えて再現しているのに驚愕するはずだ。
また、ディスプレイはこのサイズにしては最大クラスの+900pが選択できる。1,600×900ドットという高精細なパネルは14インチワイドをさらに広がりのあるものにしてくれる。ゲームのときだけでなく、複数のウィンドウを開きながらの作業も実に効率のよいものになるはずだ。ここで"はず"というのは評価機が残念ながら一般的な720p(1,366×768ドット)のもので、その点については筆者が体験できていないため。本機を候補に入れている人はぜひとも+900pを選択していただきたいところだ。