OSDの操作は、画面右下に並ぶボタンで行う。MENUボタンでOSDメニューを呼び出し、左右ボタンで項目や選択肢の移動、ENTERボタンで決定だ。1つ前の階層や画面に戻るときは、MENUボタンを押す。OSDメニューを表示していないときにENTERボタンを押すと、入力系統をダイレクトに切り替えられる。さらに、左ボタンでは画像モードの切り替え、右ボタンではスケーリング機能の切り替えが可能だ。これらの機能は比較的よく使うので、OSDメニューを開かずに変更できるショートカットが重宝する。
画像モードのプリセットは、「標準」、「sRGB」、「動画」、「写真」、「エコ」、「FPS」、「ユーザーゲーム1」、「ユーザーゲーム2」の8種類。このうち1つの目玉といえるのは、「FPS」モードだ。元プロゲーマーのAbdisamad "SpawN" Mohamed氏と、Emil "HeatoN" Christensen氏の協力を得て開発されたモードで、ゲームをプレイするのに最適な画質のチューニングが施されている。やや高めの輝度とコントラストでバランスを取りながら黒をくっきりさせつつ、暗部から中間調にかけての階調を重視し、ディティールがつぶれないように調整してある。こうしたチューニングにより、例えば画面の雰囲気が暗めのFPSにおいて、隠れた敵や見えにくい敵を判別しやすくなるという。実際、ゲームに関してはとても見やすい画面であり、上記のようなFPS以外にも、レースゲームのトンネル内部といったシーンの視認性が高まる。
画面モードを「ユーザーゲーム1」や「ユーザーゲーム2」にすると、画質に関するOSD項目を詳細にカスタマイズできる。プレイするゲームに合わせた設定、自分好みの設定を切り替えながら使うと、より快適な環境でゲームを楽しめるはずだ。ただし、ゲーム用で画面を調整しておくと、Webブラウザやアプリケーションといった通常作業では明るすぎるように感じやすい。やはり通常作業用とゲーム用とで、画面モードを切り替えて運用するのがよさそうだ。
スケーリング機能が充実しているのも、XL2410Tの大きな特徴の1つだ。フルスクリーン拡大、アスペクト比を保持した拡大、ドットバイドット表示という定番のスケーリングに加えて、17型/19型/19型ワイド/22型ワイド/全画面というユニークなモードを搭載している。これらは、入力された解像度を、17型/19型/19型ワイド/22型ワイド/全画面の解像度に合わせてスケーリングして表示するモードだ。具体的には、ゲーム大会の画面レギュレーションに合わせた練習用といった使い方が挙げられている。さらにPBI(ピクチャー・バイ・ピクチャー)機能も搭載し、HDMIとDVI、HDMIとD-Subのように、2つの入力系統の画面を1画面内で同時に表示可能だ(1画面の左半分と右半分に表示)。