直感的操作も細かい作業もタッチで快適!
ThinkPad X201 Tabletは、回転ヒンジを採用したコンバーチブルタイプのノートPC。通常のノートPCとして利用するほかに、ディスプレイをひねった状態で操作したり、ひっくり返したタブレットPCスタイルで使うこともできる。回転状態での利用はカウンター業務などで、対面に座る相手と画面を確認しながら話すシーンで活躍する。タブレットPCスタイルは、保守業務の現場などで活用されることが多いが、デスクワークでも直感的に書き込みをしながら作業を進めたい時には最適だ。
キーボードの良さには定評のあるThinkPadシリーズだけに、文字入力の快適さは折り紙付き。ThinkPadユーザーにはおなじみの赤いトラックポイントに加えて、ThinkPad X201 Tabletではマルチタッチ対応のタッチパッドも搭載されている。タッチパッドでの操作に慣れている人が使いやすいのはもちろん、普段はトラックポイントを使いながら、マルチタッチ機能だけを使うというような独特の使い方もできる。タッチ液晶と組み合わせることで、あらゆるシーンで便利な使い方ができそうだ。ディスプレイが1,280×800ドットと、最近の流行に比べると縦幅が長いタイプであることも効果的。ビジネス利用時に資料が見やすいだけでなく、タブレットスタイルで縦型利用する時に、ちょうど書類が表示しやすい。
そして、肝心のタッチ機能も凄い。最近流行の静電容量式タッチパネルは、指の腹で操作できるため、直感的な操作感が人気だ。ディスプレイの大型化と合わせて、大きなアイコンを指でおおざっぱに触れて使う、というスタイルが定着してきた。しかし、これは文字入力には向かない。手書き文字認識をさせるには大きな認識領域が必要になるし、細かい点で認識していないため絵を描くのも難しい。一方で、業務利用される端末で長く使われてきた感圧式は、小さな点で認識できるほか、手袋をした手でも使えるのが特徴だ。しかし、いちいちペンを持つのが面倒だ、爪の先で操作するなんてイライラする、という意見もある。ところが、ThinkPad X201 Tabletは指とペンの双方に対応した。
タッチパネルは感圧式ではないため、爪や一般的なタッチペンでは操作することができない。対応するのは、付属のデジタイザーペンのみだ。普通のボールペンサイズのペンが、本体右側面に収納されており、細かい字を書きたい時や、手袋をしたまま操作する際にはこれを取り出せば良い。指先での簡単な操作や、マルチタッチでの操作を楽しむことと、仕事で使えるレベルのタッチ機能が両立されているのだ。しかも、付属デジタイザーペンの胴には右クリックを実現するスイッチを用意。さらに、ボールペンのノックボタンのようなペンの末端部は対応アプリケーションで消しゴム機能を提供する。指先タッチでは、右クリックメニューを呼び出すためにタッチしたまま待つ時間が必要だが、ペンのスイッチを押したままペン先でタップすればすぐにメニューが呼び出せるのは快適だ。消しゴム機能は「Windows Journal」でも利用できた。ひっくり返したペンでぐっと押すようにすると書き込んだアイテムが消せるため、いちいち消しゴム機能に切り替える必要がない。
しかも、デジタイザーペンでと指をはっきりと区別しているため、文字入力パレットを呼び出す時、指で触れると指で使いやすい大型のキーパッドが、デジタイザーペンで触れると手書き認識パッドが表示される。小さなことかもしれないが、うれしい気づかいだ。デジタイザーペンの場合、少し離れた場所からでも認識されるほど感度も高い。
仕事でも遊びでも使える、仕事の現場でしっかり活躍できるタッチPC、というアピールが明確に伝わってくるマシンだけに、業務利用に向けた機能も整っている。セキュリティ・キーホールはもちろん、セキュリティチップも搭載。さらに、指紋センサーを標準搭載しており、指紋でのログイン管理も可能だ。一方で、最近標準になりつつある内蔵ウェブカメラはオプションに留めているあたりがおもしろい。