コンパクトで軽量、しかしインタフェースにトレードオフは無い
まずは外観からそのサイズとインタフェースを紹介していこう。ThinkPadシリーズのモデル名は、従来の10桁から100桁へと移り、基本的には100の位が本体の液晶パネルサイズを示すようになった。ThinkPad X200の場合、12.1型ワイドサイズである。解像度は1,280×800ドットと、12.1型ワイドサイズとしては標準的な解像度であるが、パネルサイズとの兼ね合いでドットピッチは小さめな計算になる。
さて、ThinkPad X200の実サイズの話に戻ろう。ThinkPad X200のサイズはW295×D210×H20.7~32.6mm(4セルバッテリー搭載時)。厚みはややあるが、このフットプリントは、ほぼA4雑誌サイズと同じである。このサイズであれば、書類などと一緒にカバンの中に入れてもかさばらない程度の水準だろう。
雑誌「PCfan」とのサイズ比較。フットプリントはおよそPCfanより奥行きで1cmほと大きい程度。A4雑誌が入るカバンであれば十分に収まるサイズではないだろうか。このサイズであれば書類と一緒にカバンの中に入れてもかさばらない |
充実したインタフェースは、ThinkPadの特徴のなかでもとくに評価したいところだ。右側面にはFAXモデム端子、マイク/ヘッドホン端子、そしてUSB 2.0端子を搭載。左側面にはExpressCradスロット、無線オン/オフスイッチ、USB 2.0端子×2、LAN端子、D-Sub15ピンアナログディスプレイ出力端子を備えている。また、前面のラッチ横には5-in-1カードリーダーも備える。レイアウトに関してはやや無骨な印象もあるが、実は使ってみるとそのレイアウトが絶妙で、使い勝手がよいと感じた。
ではその使い勝手が良い理由。ThinkPad X200では、ACアダプタのジャックにしても他の何の端子にしても、前面および側面に全てを集約していることに注目して欲しい。例えば普段よく使う端子やスイッチが背面にある場合、液晶を引き起こしてから操作しなくてはならないが、ThinkPad X200の場合そうした手間は一切無い。あらゆるインタフェースが実使用の視点で考えつくされた配置となっているのだ。さらに言えば、ThinkPad X200にはウルトラベースも用意されている。こちらを用いれば、モバイルから業務机に帰ってきた際、X200を置くだけで全ての配線を済ませることも可能だ。
また、コンパクトさを求めるモバイルノートながら、ExpressCardとメモリカードリーダーの両方を備えている点も評価できる。まずExpressCardは、eSATAなどのUSB 2.0の転送速度を超えるインタフェースを拡張することも可能。ほか、とくにモバイルでメリットとなるのが、ExpressCard製品の多くが元からモバイルをコンセプトに設計されているためコンパクトな点で、最近ではいわゆる装着時の"出っ張り"のない製品も登場している。また、メモリカードリーダーも、標準装備されていれば貴重なUSB端子を1つ消費せずに済むし、モバイル時の持ち物をひとつ減らすことができる。最近ではSDメモリカードも大容量化しており、モバイルの補助ストレージとしても活用するユーザーも多いので、そういった面でも便利だ。