シャープは28日、Androidスマートフォン/タブレットの一部機種に採用されている独自開発のIGZO技術を搭載した、32V型液晶ディスプレイ「PN-K321」を発表した。同製品ではフルHDの4倍の解像度をもつ、4K2K(最大解像度3,840×2,160ドット)表示が可能となっている。法人向けモデルで、発売日は2013年2月15日。月産台数は1,500台を予定している。同日、記者説明会が行われた。ここでは説明会の模様をリポートしよう。

IGZO技術を搭載した、32V型液晶ディスプレイ「PN-K321」。価格はオープンで、市場想定価格は45万円前後になるとみられている

独自開発のIGZO技術により液晶パネル上のトランジスタ(TFT)を小型化しており、透過率は従来製品の約2倍となっている。奥行きは業界最薄レベル(約35mm)を実現。壁掛け設置にも対応した。インターフェースには、DisplayPortおよびHDMI入力端子を搭載。大容量の4K2Kコンテンツデータも、ケーブル1本でパソコンと接続して表示できる。サイズは約750(W)×441(H)×35(D)mm、重さは約7.5kg。

会場にはPN-K321の実機が展示されていた。高精細表示が非常に美しい

奥行きは約35mmと業界最薄(30型以上の4K2Kディスプレイにおいて、同社調べ)

説明会に登壇した同社執行役員ビジネスソリューション事業推進本部長の寺川雅嗣氏は、高精細ディスプレイを取り巻く市場環境と商品の狙いについて説明した。寺川氏は「液晶市場では今後、フルハイビジョン以上の高精細ディスプレイの需要が急速に増加する」との見方を示し、この傾向はスマートフォン・タブレット端末、PCモニター、大型テレビの各分野において進むだろうと説明した。

ビジネスソリューション事業推進本部長の寺川雅嗣氏は「すべてのディスプレイ機器において高精細化が進む。4K2K時代の幕があける」と話す