IGZOは、シャープが独自に開発した技術。インジウム(In)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)、酸素(O)という4つの元素から構成される。液晶のTFTを小型化することにより、高精細化を実現しているのが特長。

IGZO技術により、ディスプレイは更に高精細化する

低消費電力化と、タッチ機能の高性能化も期待できる

シャープでは、すでにIGZOディスプレイを搭載したNTTドコモ向けスマートフォン「docomo NEXT series AQUOS PHONE ZETA SH-02E」(既発売)、KDDI向けタブレット端末「AQUOS PAD SHT21」(12月中旬発売予定)などを発表している。今後とも、IGZOの高いディスプレイ性能を盛り込んだ製品を展開していく方針だ。

シャープではIGZO技術を応用した製品を投入し、4K2Kディスプレイ市場を拡大していく

ビジネスソリューション事業推進本部事業部長の原田宗憲氏は、新製品の具体的な特長について説明した。PN-K321は、家庭用ディスプレイで一般的になったフルHDの解像度の4倍、3,840×2,160ドットの情報量をひとつの画面に表示することができる次世代のディスプレイ。

登壇し新商品について説明する、ビジネスソリューション事業推進本部事業部長の原田宗憲氏

原田氏は、これまで4K2Kディスプレイが普及してこなかった理由に「大型の外部グラフィクス装置が必要だったこと」「信号配線が複雑だったこと」「奥行きが大きかったこと」の3点をあげた。しかし4K2K対応グラフィックスボードの登場、4K2K映像をケーブル1本で伝送できる規格の登場などで、市場環境も大きく変わりつつあるとのこと。

4K2Kディスプレイを取り巻く環境の変化

同日発表されたPN-K321も、こうした市場環境の変化に即したものとなっている。原田氏は「4K2K時代の幕開けを力強く牽引する商品となった」と力強くアピールした。

高精細化により、解像度は70ddi(フルHD水準)から140ppiへ向上。1台でフルHDの4倍の情報量を再現できる

ファンレスのため静音性も優れている。また、低消費電力も実現。DisplayPort 1.2、HDMI 1.4aに対応しているので配線もすっきりした

これまでは数百万円するのが常識だった4K2Kディスプレイの価格。PN-K321はコンシューマー向けディスプレイ製品の価格帯で提供される

シャープでは、PN-K321を様々な用途に対応できるディスプレイとして訴求していく