LiSA Meets 『Angel Beats!』(ガルデモとの出会い)

――LiSAさんといえば、ガルデモのユイとして一気にブレイクしたわけですが、最初にガルデモの話を聞いたときの感想はいかがでしたか?

LiSA「それまでずっとバンドをやってきた中で、自分の書いた詞ではない曲を歌うことに対してずっと抵抗があったんですよ。ただ、年を重ねるごとにというか、時間が経つにつれて、人の書いた詞でも、それをどのように解釈するかによって、ちゃんと私の歌になるという風に考えられるようになってきていたので、ガルデモの話を聞いたときは、ぜひやらせてくださいって言いました」

――ということは、もう少し前に話をもらっていたら、引き受けなかったかもしれない?

LiSA「そうですね。ちょっと前だったら抵抗があったかもしれません」

――それまでは、自分で書いた詞しか歌う気にならなかったわけですか?

LiSA「歌い手として、自分の中から出てきた言葉以外は違うなって思っていたんですよ。人の言葉を借りて表現するのは違うなって」

――実際に、麻枝准さんの曲を初めて聴いたときの感想はいかがでしたか?

LiSA「麻枝さんの曲を初めて聴いたとき、正直『何だ、これは?』って思いました(笑)。転調がいっぱいあるし、音符もすごくいっぱいあるし、これはどうやって歌うの? みたいな感じで、すごく不安になりました。でも、麻枝さんにお会いして、麻枝さんから直接、歌に込めた気持ちやユイちゃんの気持ち、表現の仕方などを聞いたとき、麻枝さんが思い描いている完成図を私自身も一緒になって感じることができて、それで一気になるほどねって理解できた感じです。実際にできあがった曲を聴いたときは、『すごくカッコいい!!』って思えました(笑)」

――ガルデモの話がくるまで、LiSAさん自身、アニメの歌を歌うことになるとは思っていなかったのではないですか?

LiSA「正直なところ思っていなかったですね。ただ、小さいころにミュージカルをやっていて、その頃に憧れていたのがディズニーで、ディズニーの曲を歌う人にずっとなりたかったんですよ」

――ということは、アニメの曲というあたりにはあまり抵抗はなかった感じですか?

LiSA「もちろんディズニーとイコールではないですが、抵抗はなかったです」

――ガルデモのユイとして歌うにあたり、アニメの中で喜多村英梨さんが演じていたユイというキャラクターについて意識するところはありましたか?

LiSA「ガルデモに関しては、先に歌い手の私とmarinaちゃんを決めていたようで、歌う際に特に意識することはなかったです。実際、キタエリさんが演じるユイちゃんの声を初めて聴いたのは、テレビで放送されてからなんですよ。それまではユイちゃんがどんな声で喋るのかわからなかったので、最初に聴いたときはすごく不思議な感じがしました」

――ちなみにユイちゃんの絵を最初に見たのは?

LiSA「それもレコーディングの後でしたね」

――ということは、レコーディングの際は、キャラクターに関する知識はほとんどなかった感じですか?

LiSA「台本は先に読ませていただいていたのですが、そのときは、あんなにはっちゃけたキャラクターだとは思っていなかったんですよ。もうちょっと大人しめで、引き気味のキャラだと思っていたので、実際にテレビで見たときはちょっとビックリしました。なので、実際に歌う際に意識したのは、ちょっとかわいく歌うぐらいですね(笑)」

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