――今後こういう番組を作っていきたいというものはありますか?

芸人の方々とたくさん接しながらできる番組が、ずっとできるといいなという感じですね。

――視聴率の指標が変化して、お笑い番組に親和性が高いコア層(13~49歳など)が重視されるようになって、追い風を感じる部分はありますか?

そうですね。この間やった『イタズラジャーニー』(フジテレビ、21年11月21日放送)ができたのは、良かったなと思いました。あの番組に出てもらったかまいたちは『ふくらむスクラム』で一緒にやってて、小僧Dとまだ売れてなかった2人がゴールデンの3時間特番を演出とメイン出演者という関係でやれたのが、何だかうれしかったです。

――感慨深いものが。

向こうはもう背中が見えないくらい遠くに行っちゃった感じですけど、こうしてまたガッツリした場で一緒にやれるのは不思議な感じがしましたね。

あと、1つ伝えたいことが。濱家(隆一)に昔、安物ですけど時計をあげたんですが、「酔っ払って失くした」と人づてに聞いたので、美味しいものでも奢ってほしいですね(笑)

――池田さんはYouTubeとかもやってらっしゃるんですか?

全然やってないです。声かからないですから(笑)。それと、さんまさんがこの前「中川家はYouTubeやってへんよな?」とイジってたので、「さんま組はまだYouTube禁止なんだ」って思いました(笑)。でも、オファーがあれば全然やってみたいです。

――では、テレビを主戦場とするお立場で、配信系が勢いを増す中でのテレビの役割というのは、どう考えていますか?

さっき言った『イタズラジャーニー』をやったときに、久々に『めちゃイケ』で経験した規模のスタッフが動いて、それを自分が仕切らなきゃいけないという恐怖もあったんですけど、やっぱりテレビじゃないとかけられないお金とか人の数とかあると思うんですよね。YouTubeでもいっぱいお金使う番組はあるんでしょうけど、『めちゃイケ』の美術さんとかと一緒にやらせてもらって、「テレビっぽいなあ」と思いながら作ってました。

  • かまいたち

――ご自身が影響を受けた番組を挙げるとすると、何ですか?

死ぬほど面白いなあと思ったのは、『世界で一番くだらない番組』(フジテレビ)ですね。僕が東京に行くと決めて冬の長野のスキー場で住み込みのバイトをしてたとき、そこで見たんですよ。たぶん、地元(神戸)ではやってなくて、テレビをつけたらめちゃくちゃしょうもないことやってて面白いなあと思って。後に遠藤(達也)さんがやってたと知るんですけど、全然知らないところでこの人に影響を受けてたんだなあと思いました。『ごっつ(ダウンタウンのごっつええ感じ)』も『(天才・たけしの)元気が出るテレビ!!』も『(とんねるずの)みなさんのおかげです』も見てましたけど、わりかし大人になって衝撃を受けたのは、この番組ですね。

――いろいろお話を聞かせていただき、ありがとうございました。最後に、気になっている“テレビ屋”をお伺いしたいのですが…

フジテレビの音楽番組をやってる松永健太郎さんです。ADの頃、松永さんは『スマスマ(SMAP×SMAP)』で、僕は『めちゃイケ』をやっていて、いつも「眠いっすねえー」とか言いながらタバコを吸っていた仲です。今は『FNS歌謡祭』とか演出してて、すごい人になったから「この人が知り合いです」って言ったらちょっとカッコいいかなと思って(笑)

  • 次回の“テレビ屋”は…
  • 『MUSIC FAIR』『FNS歌謡祭』松永健太郎氏