―― 一方で、『ロンハー』の方も、昨年春に長年親しんだ火曜から金曜に枠移動するという大きな変化がありましたよね。
そうでしたね。これもギャンブルでした。
――これは編成の判断だったんですか?
僕も希望しましたね。むしろ、ぜひ金曜に行かせてほしいって。たぶんあのまま火曜にいても、僕の感覚ですけど、あと半年くらいで終わってたと思うんで。普通、曜日を変えたほうが、視聴習慣が無くなって視聴率は下がるんです。それは店の場所が変わって、お客さんが変わるようなものなんで。だから、甘いもんじゃなくて大変でしたけど、やっぱり環境を変えた方が、みんな必死に知恵を出し合って頑張るんで。
――先ほどおっしゃっていた『アメトーーク!』を日曜にも増やしたことと同じですね。
そうですね。だから僕だけじゃなくて、全スタッフ、演者も含め、気持ちやスイッチが入って、チームとしての力が付きましたね。
――火曜から金曜に移って、意識していることはありますか?
やっぱり、金曜は前に放送されてるのが『ドラえもん』『しんちゃん』『Mステ』なんで、子供が見てるんです。だから、そこは少し意識してます。でも、子供だけに見せようとすると大人が見なくなる。でも、長年のファンだけを大切にしていても、 新しいお客さんが入って来なければ、番組って終わっていくんで、そこのバランスをすごく大切にしています。
成長する淳、見守る亮
――『ロンハー』の長寿の理由は何でしょう?
『アメトーーク!』と同じで、やっぱり人気の企画を続けないことが一番です。それと『ロンハー』は、何回も終わりかけてるから、みんな"粘り腰"で土俵際の戦い方を知ってるんですよ(笑)。番組って、月に1回でも覚えて見てくれているうちは大丈夫なんですよ。でも絶対につけなくなったら終わりなんです。そうすると、面白いことをやってることが視聴者に伝わらないんで、結果もついてこない。
あとは、『アメトーーク!』も同じですけど、出たいって言ってくれる演者さんがいるのが大きいです。有吉(弘行)や(千原)ジュニアや後藤(輝基)なんて、他の番組でMCをやっていて、別にこっちに出る必要もないんで、ホントにありがたいです。さっきの視聴習慣の話と同じで、演者も、もう出なくていい番組ってなると、そこのスケジュールに他のレギュラーを入れられちゃったりするので。それと、最近はみやぞんとか、新しく出て来た芸人とがうまく融合して、代謝としてうまくできてるのかなと思います。
――あらためて、ロンドンブーツ1号2号さんのすごいところは、どんなところでしょうか?
やっぱり(田村)淳の成長じゃないですかね。最初は『ぷらちなロンドンブーツ』の"ガサ入れ"で、一般女性との距離の詰め方とか、他の人にできないことをやって、その武器を持って『ロンドンハーツ』が始まってしばらくして、今度はタレントさんを相手にするときに、たぶんいろんな先輩の司会を勉強して、一生懸命努力したと思うんですよ。「格付け」で女性は行けるってなって、そこから後輩芸人、そして、先輩芸人も回せるというように成長してきたんだと思います。(田村)亮は、それを見守って、とやかく言わない(笑)。亮がいるから、淳が好きにできたっていうのもあると思うんですよ。それがやりやすいんでしょうね。