――撮影に入るにあたって10kg以上増量されたと伺ったのですが、どのように増やしていったのですか?

僕自身は昔からスポーツをやっていたので、腹筋はずっとある体だったんですけど、上半身の胸とか肩周りがどうしても華奢(きゃしゃ)だったんです。まず食べる量を増やさないとすぐに筋肉はつかないので、1カ月半という与えられた期間でやるために、1日の食べる量を5食に増やしたんですけど、そのすべての食事で満腹を目指して食べていました(笑)。そのような生活を続けた結果10kg太れて、筋トレも行ける日はすべて行くみたいな感じのトレーニングをしていましたね。

前の『真犯人フラグ』(日本テレビ)では、自分で勝手にやってたんですけど、精神的に追い込まれる役なので、断食みたいなものをしていて。減量と増量をこの短期間で2つ経験してるんですけど、増量の方が大変ですね。

――どんなものを食べていたのですか?

タンパク質がめちゃくちゃ摂れる宅配のお弁当があるんですけど、五穀米と鶏のもも肉と野菜が入っていて、昼夜食べたりしてました。

――撮影にあたって訓練もされたと聞きましたが、ご自身の生活に反映された部分はありますか?

そうですね、敬礼をしなくなりました。

――と、言いますと?

僕、「分かったよ!」みたいなときに、よくふざけて敬礼のポーズをしてたんですよ。でも今回、敬礼は帽子をかぶっているときに頭を下げて礼ができないからするんだということなど、やる意味を知ったので、むやみやたらに敬礼のポーズをしなくなりました。本当に勉強の日々ですね。

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――エキストラで本職の自衛官の方がたくさんいらっしゃる中で、この役を演じることのプレッシャーはいかがですか?

意外とそれはないですね。皆さん優しいからでしょうね。厳しく「もっとこうしろ!」って言われることもないですし、丁寧で気さくな方が多いからかもしれないです。

――今回の役を演じて、これまで抱いていた自衛官や自衛隊へのイメージに変化はありますか?

僕の中ですごく厳しい生活をされているイメージがあったんですが、談話室があったり、駐屯地の中に居酒屋もあったりして、意外と自由な時間や空間があるんだなと思いました。今回の作品で僕と同じイメージを持っている方がいるのであれば、そのイメージを変えたいなという思いもあります。町田さんとも「憧れられるような存在になりたいね」という話をさせてもらいました。

■M!LKのグループ活動に熱中

――佐野さんから見て、今回演じる馬場という人物は、どのように映っていますか?

“やけっぱち”なメンバーが多い中で、自衛隊の音楽隊に入りたいっていう大きな目標があって、そこに向かってまっすぐ進んでいくというのが1つの大きな軸なんですけど、それにプラスして候補生8人の中で、みんなをまとめる学級委員長みたいな役割でもあります。候補生になるときに代表して宣誓を読むシーンもあるので、相当しっかりしてる役ではあると思います。

――ご自身と似ている部分はありますか?

自分で言うのもアレですけど、僕自身も生徒会とか学級代表をやったりしていて、でもヤンチャするメンバーとも仲が良くて、悪いことをするのを止める役に入るという部分ではすごく似ているので、今回は演じやすいなと思いながらやっています。

――音楽隊に入りたいという思いが強い役柄ですが、これまで何か1つのことに熱中した経験はありますか?

まさに今のM!LKのグループ活動ですね。結成当時から「ドームツアーをしたい」という目標がずっとあって、ここまで気持ちが揺るがなかったのは初めてなんです。この9年ずっと目標にしているのはないですね。

――お仕事以外で熱中したことは?

ないです、全くないです(笑)。あんまりよくないことだと思うんですけど、仕事とプライベートの境目がなくて、普段からYouTubeで使えるネタないかなとか、どうすればTikTokバズるかなとか、そういうことに頭が支配されすぎてて、もうおかしくなりそうで(笑)。そういうことをずっと考えてます。