――ドラマ発表の際、「耐えられる以上の体づくりに励んでいます」とコメントされていましたが、どのようなトレーニングをされたのですか?
「ここを見せたい」というのは一切なく、自衛官らしく動ける身体、使える身体、そして僕の演じる国生宙という役柄のバックボーンにラグビーをやっているというのがあるので、そこに対して少しでも説得力がある体づくりをしなければなと思ってやってきました。こんなにトレーニングに励んだことは今までにないくらいやっているんですけど、僕自身は筋肉やフィジカルが大きくならないタイプなので、その面に関してはだいぶ日常的にやってますね。
――食事制限もされているのですか?
ずっとやってます。脂質や糖質を気にしながら、食べ方も食物繊維を摂って、タンパク質を摂って、炭水化物を摂ってと…いう順番を守りながら、あとは空腹の時間をなるべく作らないようにしたり。撮影中もトレーニングに行かなければいけないですし、行けないときは現場でちょっとの空き時間を見つけてやっています。
僕、連続ドラマを1作品やると、始めから終わりでだいたい5kg以上落ちて、痩せやすいという悩みがあるんです。普段の現場でもお弁当2個食べてそんな感じなので、ずっと食べてますね。
――ロケ現場で、栗原美和子プロデューサーと話し込んでいる姿を拝見したのですが、どんなことをお話しされていたのですか?
「みんなタイミングが合わなくてジムに行けないんです」と言ったら、ロケ現場にトレーニング器具を用意してくださるとおっしゃってくれて(笑)。これで撮影の空き時間も鍛えられるので、みんな喜んでやると思いますね。
やっぱり現職自衛官の皆さんを間近で見るとすごいんですよ。いろんな任務を遂行するためだったり、何かを守るためだったりするので、フィジカルが違うんですよね。だから、みんなそれぞれ一生懸命情報交換しながらやってるんですが、こうやってスタッフの皆さんに協力してもらえることがあると、やっぱりうれしいですね。
――そこまで頑張った自分へ、この作品が終わったときにご褒美をあげるとしたら何ですか?
たくさん寝ることですね(笑)。アラームで起きなくていい時間まで寝ます。
■EXILE HIROが見出してくれた理由
――今回の役は北村さん演じる八女に見出されるという形ですが、ご自身においてそういった運命の出会いや見出してくれた人というのを挙げるとすると、どなたになりますでしょうか?
この仕事で言えば、やっぱりEXILE HIROさんですね。オーディションで見出してくださいましたし、それがなかったら今こうしてやっていないと思います。当時は本当に何も分からないながら、がむしゃらにやっていたんですが、そんな僕をなぜ選んでくれたんだろうなとずっと思っていて。後で聞いたら、「一番番気合いが入っていたから」と、それだけだったんですよ(笑)。「お芝居とかそういう細かいことは分からないけれども、その気合いに賭けてみよう」とおっしゃっていました。それはやっぱりうれしいですよね。
――演じられていて、北村さんをそこに重ねるところもありますか?
もちろん、ありますね。HIROさん以外でも、今まで会ってきた方や、自分の親とかぶるときもあります。やっぱり見捨てないでいてくれる存在は本当に心強いと思いますし、なかなか日常生活でそこまで思ったり、目をかけたり、思いにちゃんと寄り添ってあげることがないじゃないですか。なので、そこに投影する人はたくさんいますね。
――今回は荒井(佐藤寛太)というライバルのキャラクターがいますが、ご自身にとってのライバルは?
ライバルはいないです。昔からそうなんですが、良いものは良いし、すごいことはすごいので、みんな絶対何かいいものがあるじゃないですか。それに触れられたり感じられたりするとすごく楽しいんですよ。だから自分との差で「ライバル」と感じることはないんです。どちらかと言うと自分自身と闘ってることのほうが多いです。
――この現場も、そんな気持ちでしょうか。
そうですね、自分との闘いです。それと群像劇なので、みんなで一緒に闘っているという気持ちもありますね。
●町田啓太
1990年生まれ、群馬県出身。劇団EXILEのメンバーとして、『西郷どん』『青天を衝け』(NHK)、『中学聖日記』(TBS)、『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』『ダメな男じゃダメですか?』(テレビ東京)、『SUPER RICH』(フジテレビ)、『今際の国のアリス』(Netflix)などのドラマ、『チェリまほ THE MOVIE~30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい~』、『太陽とボレロ』などの映画に出演。7月6日から主演ドラマ『テッパチ!』(フジテレビ)がスタートする。
ヘアメイク:Kohey(HAKU)
スタイリスト:石川英治(TABLEROCK.STUDIO)