頭金同様、「借りるべきなのは変動金利か固定金利か」も住宅ローンの永遠のテーマです。現代はまれにみる低金利時代であるため、固定金利がおすすめではあります。「低金利のときは固定金利、高金利のときは変動金利」が住宅ローンの基本的な考え方です。
確かに変動金利は魅力的ですが、金利が上昇したときに直ちに対応できる「時代を読む力」が必要です。金利が上昇するときは、あっという間です。固定金利に変更する審査の手続きの間にも、グングン上昇する可能性もあります。事前に察知して金利上昇前に切り替えられる人は、それほどはいないでしょう。
また、金利が上昇しても直ちに返済額が上昇するわけではなく、上昇率も大抵は1.25倍以内とされています。一見安心なようですが、本来返さなければならない返済額との差額は元金に再組み込みされていきます。つまり最悪、返済していても借金は増え続けることもあり得るのです。
「今後はそんなに金利は上がらないだろう」と考えるかもしれませんが、金利が経済の「正しい水準」にない場合は、経済も安定していかないのです。そうしたリスクを負えるケースのみ、安心して変動金利で借り入れられます。下記の表は、夫婦のタイプ別の返済パターンを示したものです。すべてのケースに当てはまるものではありませんが、考え方の参考にしてください。
通常は元利均等返済で毎月同じ金額を返済していきます。それに対して元金均等返済は毎月同じだけの元金とそれに伴う利子を支払う方式です。当初の返済額は元利均等返済よりも高くなりますが、次第に返済額が減少していきます。総返済額も元利均等支払いよりは少なく抑えられます。