自分の本音に向き合い、変えられる範囲で変えていこう

まなみさん: そう考えてみると、そもそも月に一度の夫の週末休みも、自分の負担を軽減できるような時間にできていない気がしてきました。夫は私を気遣って「リフレッシュに一人で出掛けておいで」と声をかけてくれるんですが、本音を言えば週末私は家にいて、一人で料理や掃除をしたい。その間、夫に子どもと一緒に出掛けてほしいと思ってるんですよね。

山下さん: そうやって心の奥底に眠っている気持ちにまなみさん自身が気づいていくのは大切なことですね。自分で気づけて初めて、相手に伝えることができると思うので。

まなみさん: 個人事業主ということもあって、私も夫と休みを合わせて家族の時間や自分の時間を作ることだってできるんですよね。子どものことを考えて週末休みにしていたけれど、そういう選択肢をとってもいいんだと考えられるようになった気がします。

山下さん: ワーママ期は、自分の気持ちよりも家族の気持ちを優先してしまい「自分はどうしたいの?」という問いを見失いがちです。

好きな習い事をさせたり、どこかへ連れて行ってあげたり、親ができることはたくさんありますが、親がいい精神状態を保つことは、子どもにとって一番大切な育ちの環境を整えることにつながります。

自分の本音に向き合って、現状変えられる範囲で変えていく、周囲の協力を仰いでいくことに意識を向けてみると、今よりきっと楽になっていくと思いますよ。

山下真実

株式会社ここるく 代表取締役・社会起業家・2児の母。 米国留学によるMBA取得、米系投資銀行・金融コンサルを経て、ママになったことをきっかけに子育て支援という全くの新領域へ。人気レストランから選べる託児付きランチサービス「ここるく」を2013年にスタート。サービスを通じて集まる働くママのインサイトと、MBA・コンサルで得た専門知識の両面から、ママ向けサービス開発や育休復帰・働き方改革コンサルティングなども手掛ける。
『第14回女性起業家大賞』、三菱UFJ銀行主催『Rise Up Festa』最優秀賞受賞。

比恵島由理子

イラストレーター、2児の母。早稲田大学を卒業後、一般企業に就職するもデザインの道を志し、東京デザイン専門学校で学ぶ。編集制作プロダクションで実用書を中心とした書籍編集・イラスト制作を経験した後に独立。現在はWebメディア向けに活動中。自身の出産体験や子育てについてnoteに掲載している。