「捨てる」ことにこだわらない

まずは、seaさんが普段の使い方や困りごとをヒアリングしながら、クローゼットの様子をチェックします。

  • ヒアリングしながら中身をチェックしていくseaさん

その結果、まずseaさんが指摘したのは以下のポイント。

・長男の服が入っている引き出しがパンパンで、子どもにとっては重すぎる(朝自分で服を選ぶため)
・取り出しやすい(よく使うものを入れたい)下の段に、使用頻度の低いおもちゃが入っている
・子どもの登園準備のグッズがバラバラに収納されている

seaさん:クローゼットの下の段にもおもちゃが入っていますが、こちらのおもちゃ棚にもたくさんありますね。そこで、よく遊んでいる「一軍」のおもちゃ以外は多少間引いてあげてもいいかもしれません。

  • 和室の一角にあるおもちゃ棚

鈴木さん:え、おもちゃを捨てるんですか……?

seaさん:いえ、捨てるのではなく、いったんしまっておくんです。「捨てる」となると、「捨てるのはちょっと……」とハードルが上がってしまってなかなか物が減らないのですが、「いったんしまっておく」だけなので安心して仕分けしてください。

鈴木さん:そういうことなんですね。たしかにこの中で普段よく遊んでいるおもちゃは一部です。

seaさん:では一軍のおもちゃ以外はクローゼットの奥のスペースにしまってしまいましょう。小さな子は、遊びの内容も手先の器用さもどんどん進化していくので、年に2~3回くらい一軍おもちゃの見直しをするのがおすすめです。

ということで、お気に入りのトミカはそのまま、たくさんあるプラレールは3分の1ほどに選別。また、使用頻度が高いのに複数の入れ物に分かれていたブロックを1つの引き出しにまとめ、おもちゃの入っている棚をリビングから見える位置に移動するなども行いました。

seaさん:おもちゃ収納にフタをしない、余白を設けるようにすると、ポイポイ入れていくだけなのでお片付けがぐんと進みやすくなります。また、ご両親がいるリビングから見える位置におもちゃスペースがあれば、ここで遊んでくれるのでリビングにおもちゃが持ち込まなくなると思います。

鈴木さん:引き出しを減らすという考えは自分では思いつかなかったと思います……! 子どもの遊ぶ導線やお片付けのことまで考えられているんですね。

seaさん:さらにこの棚の前にマットなどを敷いて、「おもちゃスペース」を作ってあげると、うれしくなってその中で遊ぼうという意識も生まれるので、おもちゃがあちこちに散らかりにくくなりますよ。