プロの手際に圧倒される

当日、時間通りに担当キャストの佐藤さんが到着。佐藤さんは栄養士の資格を持ち、保育園の栄養管理や企業の料理教室などの経験もあるのだそうです。

  • カジ―の佐藤さん

佐藤さん:本日はよろしくお願いいたします。

鈴木さん:よろしくお願いします。キッチン、こんな感じで大丈夫ですか……? ほかの人にキッチン使ってもらうの初めてなので、なんだか緊張します。

佐藤さん:まったく問題ありません! 普段いろんなお宅に伺っていますので、「初めてのキッチン」には慣れていますので。すぐに料理が始められる状態にしていただいていれば大丈夫ですよ。

そう言って、手洗い・消毒後、テキパキと引き出しから器具や食材を用意し、調理に取りかかる佐藤さん。あまりの手際の良さに「すごい……」としか言えない鈴木さんと筆者。

  • 家事代行サービスで人気の料理代行。その内容とは?

    初めて使うキッチンと思えないほどどんどんと作業を進める佐藤さん

鈴木さん:食材とか調理器具とか足りないものはなさそうですか?

佐藤さん:はい。万が一足りないものがあっても、あるもので臨機応変に対応しますので。一度お醤油が切れていた時はさすがに困りましたが、なんとか対応しました(笑)

鈴木さん:醤油がないのは困りますね……。

筆者:今回のプランはあらかじめメニューが決まっていましたが、通常は相談してメニューを決めらるとか。食材や味付けの好みなどの要望にも対応してもらえるのですか?

佐藤さん:もちろん可能です。キャストの応募段階やチャットでご要望をいただければ、それに合ったメニューをご提案します。アレルギーはもちろんですが、苦手な食材や「こんなものが食べたい」などのご要望も遠慮なくおっしゃっていただければと思います。料金は内容ではなく時間で決まりますので。

鈴木さん:メニューを提案してもらえるというのがとてもいいですよね。今はネットで簡単にレシピが見れますけど、時間がない平日の夕方に初めての料理に挑戦するのは気が引けて、結局同じような食卓になってしまって……。

佐藤さん:それはよく分かります。これまでの経験で、自分たちの理想とする「きちんとしたご飯」を用意できないことに罪悪感を抱えるお母さんがあまりに多いなと感じていて、そういう方々の手助けができればと私は思っているんです。カジ―の利用者様も、富裕層ではなく一般的なご家庭がほとんどですし、小さいお子さんがいるご家族もたくさんいらっしゃいます。毎月利用されるリピーターの方も多いですよ。世の中の人が、もっと気楽に家事を外注できるようになればいいなと思います。

鈴木さん:たしかに、家事代行は興味があったんですが、なかなかはじめの一歩が踏み出せませんでした。

そうして話しながらも、佐藤さんの手は止まりません。

  • 野菜の切り方や同時調理の進め方など、見ているだけで勉強になることも多い

佐藤さん:野菜の切れ端やブロッコリーの芯などは、細かく切ってスープに入れて無駄をなくします。また、1回沸かしたお湯で複数の野菜を茹でると時短にもなり、洗い物も少なく済むんです。

鈴木さん:なるほど! そばで見ているだけで勉強になりますね。……え、キャベツ横に切っちゃうんですか!?

佐藤さん:そうなんです。これは私が考えた方法なんですが、丸ごとのキャベツを横に切れば、芯の多い下半分は煮込みなどに、上半分はそのまま千切りにしてサラダに使えて便利なんですよ。

鈴木さん:そういう風に切ってしまえばその後の調理も楽ですね!

佐藤さん:こんな風に、なるべく普段の料理が楽になるように残った食材を処理しながら進めるようにしています。

キャベツは一部千切りと乱切りにして保存袋へ、ブロッコリーは茹でて保存容器に。こういうちょっとした下準備がしてあるだけで、普段の料理が少しづつ楽になりますよね。

そして開始から2時間後、ついに5品の料理が完成しました! 料理のお味と満足度はいかに……。

  • ついに完成!