――そこで新たな出会いはありましたか?

17LIVEのアプリで「VS」という、知らないライバーの方とマッチングしてトークする機能があるのですが、いい勉強になるなと感じています。他のライバーさんはこういうふうにしゃべっているんだというのも分かりますし、ファンへのサービスの仕方とかも分かるので。

――椿さんの配信は、どんな空気感なのでしょうか?

僕の独り言ですね。リスナーの皆さん、僕がしゃべっているのを聴いているだけでいいらしいんですよ。良くも悪くも。僕としては、いっぱい質問とかされたほうが、そのお話に沿って配信できるので、そっちのほうがいいんですけど。まあ、応援の仕方って人それぞれだと思うので、そこは自分ができることをやってって感じですかね。

  • 椿隆之

――コメントがあまり来ないときは、どのようなことをお話しされているのでしょう?

本当に独り言ですね。一時期、ニュースをチェックして、今日の話題を考えていたこともあったんですけど、そういうことを考え始めちゃうと「なんか仕事になっちゃってるな」って思っちゃって。このままだと続かないし、楽しめないなと思ったんです。自分が楽しまないと観てくださっている方も楽しめないと思うので、やっぱりありのままでいいかと今は思っています。

ケガがきっかけで始めたVTuber

――仕事をするんじゃなくて楽しむことを大事にされているんですね。

はい。楽しいことしかやりたくないです。ちゃんとやってはいるんですけどね。

――ライブ配信のどんな部分が楽しいのでしょうか。

知らない方としゃべるのは楽しいです。だって、何をやってるか分からない、いろんなジャンルの人がいるわけじゃないですか。まあ、僕もなんですけど。もし役者だけだと、携帯の連絡先は仕事相手や友だちしかいないなかで、ライブ配信をすると、おばあちゃんとかもいたりして、いろんな方としゃべれるんです。それは、自分にない交流なので、おもしろいですね。

  • 椿隆之

――YouTubeとライブ配信では、どういうふうに区別していますか?

「椿正義」は僕のバーチャルYouTuberのチャンネルです。それは僕、前にケガをした事があって、そこから作りたい表情を作れないから、もう芝居はちょっと無理だなと思って。でも、VTuberなら表情とかあんまり気にしなくて大丈夫かと思って始めたんですよ。だから、1つのキャラとして作っているので、自分の中で完全にキャラ分けをしています。

――今後はどんなことがやりたいのでしょうか?

歌に取り組んでいます。6月29日に、楽曲「10秒間の扉」をリリースしました。2〜3カ月前に、たまたま歌いたいな、歌で何かを表現したいなっていうふうに思って。自分へのエールと、人へのエールが混ざったような感じなのですが、それを聞いていただきたいですね。

■プロフィール
椿隆之
1982年6月28日生まれ。千葉県出身。2001年、映画『GO』で俳優デビュー。2004年、平成仮面ライダーシリーズ『仮面ライダー剣』(テレビ朝日系)の主人公・剣崎一真/仮面ライダーブレイド役で初主演を果たした。2024年8月12日、椿をはじめ、森本亮治(相川始/仮面ライダーカリス役)や、天野浩成(橘朔也/仮面ライダーギャレン役)らが出演する、メモリアルイベント『仮面ライダー剣 20th Anniversary STAGE&TALK』の愛知公演が開催される。