――椿さんのライブ配信を観ている方の中には、「仮面ライダーのときから観てました」という方もいるのでしょうか?

「観てました」という人もいますし、新規で観てくださる方もいます。良くも悪くも、放送当時の2004年って、そんなにSNSが活用されていない時代だったのに対して、今ってもうスマホがあれば作品を観ることができますからね。いい時代だなと思います。

――ご自身的に20年前の作品を観られることに対しては、どういうお気持ちなのでしょう?

あくまでも僕ではなく、役なので恥ずかしいとかは全くないです。当時の自分は自我がなかったので。やっぱり観てくださるのは嬉しいですけどね。

  • 椿隆之

――『仮面ライダー剣』は、椿さんにとってどういう存在でしょうか?

そうですね。僕の心のコア、魂、軸になっているなと思います。仮面ライダーをやる前は本当に自我がそんなになかったのですが、仮面ライダーを演じたことによって僕は色付けされていって、やっと「椿」になれたんだと思っているので。

――そのように思えたのはなぜなのでしょう?

学生の頃、義務教育を受けていた頃は、自分のやりたいことをやっていたわけではなかったんです。それが、自分のやりたいことをやることによって、自尊心、自分の意志がどんどん加わって、どんどん自我に目覚めていく、花開いたんじゃないかなと思っています。

コロナ禍で「何のエンタメが安全なんだろう」

――ライブ配信を始めたのはなぜだったのでしょうか。

コロナ禍で何もできない状態が続いた中で、何のエンタメが安全なんだろうと考えた時にライブ配信というものを知って「あ、じゃあちょっとやってみようかな」って。

  • 椿隆之

――難しさはありますか?

今までは、自分で何かをしゃべるということを全くしていなかったんですけど、ライブ配信ってしゃべっていないとだめだから、そういうところですかね。ただ、自分が何かをやりたいと思った時に、そういうのが何かの糧になるのではないのかなと思いました。

――ライブ配信をスタートしてから4年ほどたった今も続けられているのはなぜだと思いますか?

僕、人見知りで、人との接し方もわからないのですが、まだまだそういう面がありつつも、3〜4年でちょっとは成長したと思います。個人でイベントとかをやるときに、ちょっとしゃべれるようになったなと感じているので。そういった成長できる部分がおもしろいのが1つ。

そして、もう1つは単純に、すぐに新鮮な声が聞けるところがおもしろいなと。今、どう思われているんだろう、とかを率直にコメントしてくださるから嬉しいですよね。そこから「こういう感じなんだ」「あ、じゃあこういうことをしてみたいな」っていう発見があったりもするので。自分がどういうふうに見えているのかがわかりました。

でも、なによりも観てくださってる方がいるからですよね。いなかったらたぶん続けていないと思います。

――リスナーさんから椿さんはどういうふうに見られているのでしょうか?

ホワホワしてるみたいですね。自分ではマイペースだなとは思っていたのですが。