第4問 解答
▲3二金(解答図)
いざ、奨励会へ
小学5年で五段の実力に達していた羽生は奨励会入会を希望する。しかし、その相談を受けた八王子将棋クラブの中嶋克安指導棋士六段は、受験のために「第一に小学生名人になること、第二にいままで以上の情熱を持続すること」という厳しい条件を課した。
図では王手で入った金をただちに捨てる▲3二金が好手。以下、△同玉▲2一飛成△3三玉▲3一竜左△同銀▲同竜△3二金に▲2二銀で、山下さんは投了した。指し続けるなら△2四玉しかないが、▲3六桂△3五玉▲4六金△2五玉▲2六歩△同玉▲2七銀△2五玉▲1七桂までの詰みだ。
スタジオにいた羽生の母親は対局後、真っ先に師匠となる二上達也九段に電話した。「これで奨励会の入会試験が受けられる」と母子ともにホッとしたという。