禁煙中に臨んだ南米旅
――バックパッカーとして旅していた経験を持つ東出さんだからこそのストレス対処法ですね。そして第二弾では、南米を旅することに。前回はひろゆきさんに合流する形で旅が始まりましたが、今回は東出さんにひろゆきさんが合流する形になりました。
もう意味が分からなかったです。豊川さんが何の気なしに、「今回、ひろゆきさん来ないんですよ」と告げてきて。「僕だけですか?」と聞いたら、「はい」と。前回もひろゆきさん任せだったから、電子機器を持っていかなかったんです。今回こそひろゆきさんと最初から一緒なんだから、ひろゆきさんがいる想定の装備にしていったら、ひろゆきさんが来るかは分からないという。僕も勘の悪い頭で推察し、僕だけじゃ持たないだろうから、誰か別にゲストの方が来ると思ったんです。
――それなのに結局、ひろゆきさんが合流するまで東出さん一人だったと。昨年11月に掲載された「ABEMA TIMES」のインタビュー記事を読んだのですが、東出さんは禁煙されていたとか。今お話を聞いていて、スタート前からストレスが溜まってしまう南米旅では、タバコを吸いたくなってしまいそうだなと思いました。
そうですよね。禁煙中に臨んで、2日目に吸いました(笑)!
――そうでしたか(笑)!
もうね、映像に残っていない、一晩目がひどかったんですよ……。エクアドルに入って、とりあえずは港町で一泊しますということで、一泊したんですけど、僕、夕食のタイミングで時差ボケで起きられなくて。そしたら、スタッフさんがランチボックスに入ったパエリアも買ってきてくれたんです。うとうとしながら、「ありがとうございます」と伝えて、それを部屋に置いといて、もう一眠りしたんです。明け方になって、お腹空いたなと思って起きたら、カシャカシャって音がして。ランチボックスを見たら、表面がモゾモゾしてる。「うわあ、虫入っちゃったよ……」と思って開けるわけです。そしたら、こんなでっかいコオロギが40匹くらい中に入ってて! 映像には残ってないけど、ひどかったですね。「あー、もう!」ってなって、一緒に行ってるスタッフさんのところに行って、「タバコください」って(笑)。
――映像を観なくても、ゾッとします。そんななか、ひろゆきさんと合流したときはやはり安心感があったのでは?
ひろゆきさん、第一声がすごく陽気だったんですよね。「オラ セニョール 東出!」って。どこの陽気な人だ? ひろゆきさんだ! みたいな(笑)。でも、うれしかったです。
ひろゆき氏の印象に変化
――東出さんから見たひろゆきさんはどんな方ですか?
実際にお会いする前は、ちょっと理屈っぽくて、ちょっと性格の悪い人かなって、うっすらと思ってたんです。で、旅を共にして、しっかり目に理屈っぽくて、しっかり目に性格の悪い、でも、いいところもある人という認識になった(笑)。なので、前回の旅を経て、優しいところや、気遣いをしてくれるところもあるという部分が付加されているので、若輩者の僕が言うのはおこがましいですけど、そういう意味で旅のパートナーとして、信頼は置いてますし、心強いし、一人で旅するよりも楽しいです。
――東出さんといえば、ご自身にとって“憎き存在”である週刊誌に寄稿した記事も話題になりました。その記事は、東出さんの写真を隠し撮りしにきた週刊誌カメラマン・ナベちゃんとの関係性をつづったものでしたが、その中で「人間も、多面性を考えればいくつも顔がある」と書かれていたのが印象的で。ひろゆきさんに対しても、同じようなことをお考えになったのかなと思いました。
そうですね。多面的という話になるかどうか分からないんですけど、メディアに出てる人、報道で何かを晒されている人には、日常の中で目の端に映ってる段階で、すでに偏見のようなものを抱いてしまう。そういう意味では、ひろゆきさんに対して、僕も偏見のようなものを抱いていました。で、実際にお会いして、一緒に旅をして、こういうところが人から良く思われないところなんだろうなとか、逆にこういう魅力的で優しさもあるんだと思いました。
――いわゆる偏見を一度持ってしまったあとでも、そうして人の良い一面を見つけられるところが素敵です。
ひろゆきさんとも対話ができるようになったので。「ひろゆきさんはなんでそういう言い方するんですか? なんで人を煽って喜んでるんですか?」と聞いてみたら、「実は世界一性格の悪い前田っていう同級生がいて、この前田とディベートで切磋琢磨し合って……」と教えてくれたんです。僕は会ったこともないけど、「その前田の影響なの!」 って(笑)。そんなふうにルーツを知ると、ひろゆきさんの全部を知ることはできないけど、「へー、そうなんだ」って、腑に落ちて、人間関係がより深まることはあると思います。