草なぎは演技についてたびたび「適当にやりました」と話すが、時間をかけて役と向き合っていた時期もあったという。

「努力したとは思っていませんが、30代とかは寝る間も惜しんで何度も何度も台本を読み、役についてすごく考えた時期もありました。若い時に思い悩んだ経験があっての今なので、ただ単に適当にやっているというわけではないのかもしれません」

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数々の経験を重ねたからこそたどり着いた“適当”という境地。「今の僕としては適当が一番なんです! そのほうが自由に演じられて楽しいし、夜遅くまで台本を読んでいたら朝のパフォーマンスが落ちてしまうので」と語る。

『碁盤斬り』や『ブギウギ』、そして昨年末から今年にかけて上演された主演舞台『シラの恋文』で力を抜く大切さをより感じたという。

「白石監督にも本当によくしていただいて、リラックスした状態でお芝居できる環境の中で演じられた結果、すごく満足のいくものができました。『ブギウギ』もリラックスして向き合えて。肩の力を抜いてやったほうが、むしろ力が入る。ここぞという時にバシッといく気がします。『シラの恋文』も力をうまく抜くことでいい感じにできたなと思っていて、力を抜くことを覚えました」

今後の抱負を尋ねると、「これからも適当に生きていけたら」と笑顔で回答。「いかに力を抜いて楽しむか。力を抜きながら力を入れるというのがテーマです。力を抜いて楽しんで行こう! という気持ちです。そのほうが高く飛べる気がします。あと今年はファンミーティングも楽しんでいきたいと思います」と語ってくれた。

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■草なぎ剛
1974年7月9日生まれ。91年にCDデビュー以来、数々の名曲を世に送り出し、『NHK紅白歌合戦』に23回出場。17年9月に稲垣吾郎、香取慎吾と「新しい地図」を立ち上げた。俳優、歌手、タレント、YouTuberなど幅広く活躍。近年の主な出演作は、「第44回日本アカデミー賞」最優秀主演男優賞を受賞した『ミッドナイトスワン』(20)、『サバカン SABAKAN』(22)、NHK大河ドラマ『青天を衝け』(21)、カンテレ・フジテレビ系ドラマ『罠の戦争』(23)、NHK連続テレビ小説『ブギウギ』(23~24)など。

(C)2024「碁盤斬り」製作委員会

スタリイスト:細見佳代(ZEN creative) ヘアメイク: 荒川英亮 衣装:ジャケット・Tシャツ・パンツ・シューズ EMPORIO ARMANI(エンポリオ アルマーニ)