今回のロケには、愛媛出身のお笑いコンビ・ティモンディの高岸宏行が同行してサポート。一緒に行動して、自身もコメディアンの顔を持つリク監督は「人同士や場所同士、もの同士で似ている部分を探したり、“ここはいつもと違うんじゃないか”というところを探してツッコんだりするところは、コメディアンとしての見方に共通点を感じました」という。

高岸とタッグを組むに当たり、事前にティモンディのネタ動画を見て予習も。

「フィンランドのコメディアンはスタンドアップコメディと呼び、1人で面白い話をするという形ですが、高岸さんはコンビでやっていて、毎回オチに“やればできる!”というフレーズを持ってくるフォーマットがあるのが面白いですね。彼は、相方さんと何かしら一緒にやっているということを知ったので、通訳を通すので難しいところはありましたが、リアクションできるところはリアクションして、なるべくコミュニケーションを取って彼とのやり取りを生かそうとしました」

日本のほうが圧倒的にカメラを回しっぱなし

番組では、リク監督のクルーが撮影する様子を、日本の番組スタッフが追って収めている。この日本クルーのスタイルを見て、「僕もバラエティみたいな番組を作ったことがあるのですが、日本のほうが圧倒的にカメラをずっと回しっぱなしにしていますね。なおかつ、カメラマンだけでなくディレクターも含めて何台もカメラを回して、ハプニングも全部撮り逃さないようにしている印象がありました。フィンランドだと、“光がこっちから当たっているから、こっち側に立って撮ろう”と狙いを決めてやるんですが、日本はいろんな方向から撮っているから、そういう構図を気にせずガンガン撮っていきますよね」と、印象を抱いた。

それに加え、「フィンランドで旅番組のロケをしたら、スタッフの人数は日本より少ないです。日本はADとかディレクターとか役割分担がちゃんと決まっていて、 スタッフが多くいる感じがしました」という違いも感じたそうだ。

改めて、今回の番組の見どころを聞くと、「我々が愛媛で慌てふためきながら撮影しています(笑)。それと、外国人としての視点が入っていると思いますし、北欧ミステリーの目線とコメディテイストで新しい愛媛を描いたつもりですので、楽しみにしていただければと思います」と予告。

撮影を終えて、お土産には「今治のタオルと、帰りに東京に寄って、だるまを買いました。目を描いて願いを込めて、それがかなったらもう1つの目を描くという風習を聞いて面白いなと思い、渋谷で探したらロフトにありました(笑)」といい、初めての日本を楽しんでくれたようだ。