• 上杉柊平、志尊淳、北村匠海、本郷奏多

――上杉さんは、桑原役のために10キロ以上体重を増やして肉体改造されたそうですね。

上杉:約半年で14キロぐらい増量しました。キャラクターや原作に対するリスペクトの意味も込めて、身体的な表現は必須かなということで、監督たちと話して増量しました。

――どうやって増やしたのでしょうか。

上杉:とにかく食べました。トレーニングもしましたが、トレーニング2割、食べる8割という感じで“食トレ”を。

――ちなみに今は戻ったのでしょうか?

上杉:撮影が終わって2、3カ月したら元に戻りました。元の食生活に戻ったらあっという間に。

2人で食べ合い「2杯食べるよね!?」「ピザ何枚食う!?」

――ほかの皆さんも体作りという点で撮影前に準備されたことがありましたら教えてください。

上杉:匠海も筋トレ頑張っていたよね。

北村:ずっとやっていました。でも自分に必要とされる筋肉は瞬発力だったので、どこに吹っ飛ばされても自分の体が痛くないような筋肉“アクション筋”をつけるように。幽助はスピーディーなアクションが求められるし、1人だけ本当の肉弾戦で、剣やバラで受けるのではなく、すべて自分の身で受け、パンチもキックも全部自分の身だから、本当にアクションができる体作りを半年ぐらいかけてやりました。

――肉体の変化もかなりあったのでは?

北村:当時は今より5キロぐらい重かったです。僕もけっこう食べるようにして。アクションで消耗するので、幽助にはとにかく活力が必要だと思い、(上杉と)一緒にめっちゃ食べていました。ケータリングも「食うっしょ!」って。

上杉:食べ合いだったね(笑)

北村:「2杯食べるよね!?」「え、食わないの!?」って(笑)。桑原と幽助みたいな感じでお互いツンツンしながら、僕も食トレをしていました。

――2人だとより頑張れそうですね。

北村:助かりました。

上杉:ありがたかったです。

北村:プライベートでも、「今日ピザ何枚食う!?」って(笑)

上杉:火鍋を食べて、米を食べて。僕のうちで食べていました。

志尊淳「クランクインする前に病気に」 本郷奏多「腕と足が常にパンパン」

――志尊さんは事前の準備に関していかがでしたか?

志尊:僕はクランクインする前に病気(急性心筋炎)になってしまったので、病気で2カ月ぐらい運動ができなくて。なので、落ちた筋肉を取り戻し、線の細さも意識しながらアクションができるようにならなきゃいけないという体作りをしました。

――体力の回復というところからでしたか?

志尊:そうなんです。病気になるまではおそらく誰よりもアクション練習を詰めてやっていて、いけるぞというところで病気になったので、1回それがゼロになり、また1個ずつ築いていくという感じでした。

――復帰してすぐの作品としてはかなりハードだったのでは?

志尊:ハードだったので、療養中にプロデューサーと監督に「迷惑かけることも多いし、自分の人生だから無理はしたくないので、気にせず降ろしてください。作品のことだけを思って選び直してください」と言ったら、「僕らは何があっても志尊くんでいきたいから、支えるし、スケジュールも遅らせるから頑張って戻ってきてほしい」と言ってくださって、頑張ろうという気持ちになりました。最初は散歩から始めて、1日2万5000歩くらい歩いていました。

――2万5000歩ってだいたい何時間ぐらいですか?

志尊:時間は覚えていませんが、何歩歩こうとか考えず、明るい未来に向けてとにかく歩いて、限界が来たら戻るという、そんな日々でした。

――本郷さんはいかがですか?

本郷:飛影はスピード感が大事なキャラクターなので、体を大きくしたということはありませんが、刀を振るなど実際にやらないといけないアクションをめちゃめちゃ練習し、腕と足が常にパンパンでした。そして、飛影は原作だとみんなよりちょっと小さくて、それはイメージとして大切にしたいという思いがあり、とはいえ身長を縮めることはできないので、戦っている時の刀の構え方を普通より2段階ぐらい低くしました。常にスクワットしているような状態での戦いになり、足がめちゃくちゃ痛かったです。みんなそれぞれにつらい思いをして、肉体を酷使して、だからこそいいものになっていると思います。